熱海市の土石流災害。130軒もの家屋が押し流され、今の時点で死者は12名

 

安否不明者が16人。しかも今後状況が悪化するのは否めないと思います。

 

衝撃的な映像ともに報道されたこの災害は我々ダンプ業界と非常に関りが深いのです。

 

新聞では、10年ほど前からこの地域に土砂を満載にしたダンプが来るようになったと地元の

 

方の証言が掲載されています。

 

ダンプの積荷は建設発生土、我々の業界で言うところの「残土」と呼ばれるものです

 

残土が原因で起きた事故は熱海だけではありません

 

2009年広島市の残土処分場で土砂崩れが起こり住宅を崩壊させ一人が死亡。

 

2014年大阪豊能町では高さ70mまで積み上げられた残土が崩落し大量の土砂が

     府道に流れ込みました

 

2018年西日本豪雨では、京都市の残土処分場で大規模な土砂崩れが発生。

 

これほど大きな災害を起こしながら何故残土を規制出来ないのか

 

それは日本には残土の処理を規制する法律が存在しないからです。

 

残土の問題点はそれだけではありません

 

一番厄介なのは残土の中に混入している産業廃棄物です

 

残土は土です。処分量を取って受け入れるところもあれば、無料で引き取ってくれるところも

 

あります。

 

産業廃棄物を受け入れてもらうには高額の処分量がかかります。

 

産業廃棄物を残土として埋めてしまえば、費用は10分の一以下に抑えられます。

 

排出業者あるいは、運搬業者がお金に目がくらみそれをやったとしたら

 

恐ろしいですが、実際ありえる話です

 

全国にある巨大な残土の山から鉛・ヒ素・シアン・フッ素・ホウ素などの有害物質の混ざ

 

った水が絶え間なく流れ出ているのが現状です。

 

建設発生土いわゆる残土を規制する法整備も必要ですが、排出業者の意識改革が

 

なにより重要です

 

未だに残土の仕事で安く処分できるところはないですかと言われます

 

残土処分に費用をかけられないような見積ではこの問題は解決しません

 

残土処分には多くの費用がかかるそのことが業界の常識になることが近道です

 

建設発生土は年間900万t以上発生すると言われています。

 

そのすべてを産業廃棄物に分類することは、困難なのかもしれません

 

しかし、近年の気候変動、また死者を出すほどの残土処分場の災害などを考えると

 

残土も産業廃棄物と同様、マニュフェストによる処分が必要になるのかもしれません。