弟子の栄太が

日本講談協会に

 

楽屋入りさせていただきました。
 
落語芸術協会では
9月上席から
楽屋入りさせていただく予定です。
 
前の芝居(6/26〜30)、
私は浅草演芸ホールに
出演させていただいていたので
栄太は鞄持ちとして
私と一緒に毎日楽屋に通いました。
 
浅草演芸ホールの稽古部屋を借りて
「三方ヶ原の物見」という
講談の基礎となる修羅場読みの稽古も
始まりました。
 
基礎を教えるということが
どれだけ難しいか…
 
今までだって
後輩に色々と
楽屋ごとを教えてきたはずなのに
何か違う。
 
初めての弟子だから
気負い過ぎているのかも知れません。
 
先日、
三方ヶ原の稽古をつけるため、
自分でも改めて三方ヶ原の稽古をしました。
 
自分でする稽古とは
全く違う感覚。
 
自分の稽古は
お客様の反応を見ながら
少しずつ育てていこうと思っていた…
みたいです。
今、気づきましたけど笑
 
ところが、
師匠から教わったことを
余すところなく伝えようという
責任感というか…
 
1時間稽古しても納得できず
さらに1時間…
とても疲れました。
 
それから、
私の着物のたたみ方、
風呂敷に着物を包むときのやり方を
教えなければならないのですが、
今までは
その日の気分で包むような感じでしたが、
栄太が覚えるためには
決めてあげなければなりません。
 
風呂敷を広げて、
先ずは帯、着物、襦袢…
 
理解しやすいような
教え方、言葉はなんだろう…
 
5日間で
ヘトヘトになってしまいました。
 
そして、
今日は新宿末廣亭の初日。
 
師匠松鯉の芝居なので、
さらに気が気ではありません。
 
昨日教えたことができているか
鏡越しにこっそり確認して
できていることと
できていないこと、
本人はできたつもりになっていることを
見極めて、今日は何を教えるか、
何を敢えて教えずに見せて気づかせるか…
 
高座の前も後も
自分のことが後回しになって
ペースが掴めません。
 
明日は
講談教室が2コマ。
その後、末廣亭。
 
長い一日になります。
 
明日の準備も
まだ終わってないえーん
 
完全に
とっ散らかってしまっています。
このままでは
心も身体ももたないかも知れません。
 
教える私がコレでは
栄太も頼りないだろうし
不安に思うだろうな…
 
……
……
 
もういいや。
 
迷って当たり前。
だって、
師匠になったばかりだもん。
 
先は長い。
もっと
どっしり構えよう。
 
私は私の修行もあるし、
まだまだ
戦わなくちゃならないことが
山のようにある。
 
私の気持ちが折れてしまったり
身体がもたなくて
実際に倒れてしまっては
それこそ本末転倒だし、
栄太がかわいそう。
 
栄太はのんびり屋ですが、
今のところ
よく頑張っていると思います。
 
師匠も弟子も
生まれたばかりの赤ん坊。
 
明日もがんばろう。