朝、目覚めてから外が明るくなり、しばらくすると隣の部屋でトイレを流す音がした。

 

俺の隣の部屋は道後の部屋

 

3階へ着き「起床前にトイレの水流しただろ」と聞くと

 

道後「1回だけ」

 

回数なんてどうでもいいんだよ、流したかどうかを聞いてるんだろ

 

俺「消灯から、起床までうるせーから水流すな」

 

正直、俺はトイレを流す音なんてどうでもいいと思っているのだが、ここでのルールらしい。他の部屋からクレーム来るんだってさ。拘置でも担当がそう説明してるしね。

ただ、俺も道後も2階の雑居出身で、そこではその説明はされないのでここに来てから先輩が教えることになっている

 

 

昼の空下げの時、女区から出てきた空のお茶缶、食缶がぐちゃぐちゃで出てくる

 

田中が空下げに行ってた時、田中、鈴木、大賀、矢部で行き、C棟と女区を経由すると缶が混ざる

 

拘置棟を出るときはちゃんと仕分けできてるのに、女区C棟が合わさるとグチャグチャ

 

これってC棟から合流する矢部の仕業じゃん

 

田中はそのたびに、矢部、大賀に「なんでぐちゃぐちゃになるんだよ」と言うも毎日ぐちゃぐちゃ

 

矢部に「田中に毎日言われてんじゃないの?なんでぐちゃぐちゃに混ざるんだよ」

 

矢部「すみません」

 

すみませんばかりで、なんで?の答えはもらえない

 

 

一昨日、大賀→矢部→田中→俺→加藤→小津の順で台車を押し昼の空下げ

 

病舎の空容器を大賀、田中で取りに行くと矢部がじーっと病舎を見ている

 

月曜に、大賀が同じことをして金線に『よそ見してんじゃねーよ!まっすぐ見てろ!』と叱られたばかり

 

休憩中、矢部に「大賀が怒られたばかりだろ!まっすぐ前見てろよ。そんなに気になるならてめえで病舎行けよ」と叱るといつも通り

 

矢部「申し訳ありません」

 

すると白石が

 

「矢部なんて何言われても何とも思ってませんよ。俺なんて炊場前で矢部の押してる台車に轢かれて睨んでも「なんですか?」みたいな顔してますもん」

 

 

そして昨日も同じメンバー、並び順で昼の空下げへ行くと病舎で田中のみ列外願い出て病舎へ行く

病舎では、台車の先頭と3番手が列外を申し出て病舎の空下げをやることになっている

 

田中は「俺だけでやるのかよ」という顔をして大賀の方を見る

 

まあ、大賀だしな

 

なので俺が列外申し出て病舎へ行くと、大賀が思い出したのか

「列外お願いします」と病舎へ来る

 

いや、俺もう病舎の中にいるから来なくていーよ

 

運動になり、大賀が予想通り知らん顔してるので

 

俺「すみませんとか、ありがとうとかねーのかよ」

 

大賀「すみません、忘れてました。ありがとうございます」

 

忘れてしまうのはしょうがないけど、その後のフォローが必要なんじゃねーのって話

 

 

矢部「あれ!?大賀さん、行かないの?と思ってたら後ろから高知さんが「列外願います」って… あー!俺が行かなきゃダメじゃん!ってなりました」

 

そうですね。

 

でも、それに気づいたんだからいいんじゃないの?

 

俺「食出しで、拘置棟出て停まるところ、道後間違ってるんだけど教えてんのかよ。あと、起床前にトイレ流したんだけどそれは教えてる?」

 

矢部「止まるところは教えていますけど、トイレの話はしていませんでした」

 

そっから矢部はずーっと黙っていて小津さんに

 

「どうしたんだよ、矢部。元気出せよ」と励まされていた

 

運動後の休憩中も沈んだ感じになっていたので白石もにこやかに

 

「矢部どうしたのw暗いじゃんw」

 

矢部「大丈夫です。たいしたことことないです」

 

加藤「たいしたことねーのかよw」

 

俺も笑ってしまう。白石は暗いじゃんと心配している感じではなく

 

ざまあwwwって感じだった

 

 

ちなみに今日の昼はかき揚げそばで、夕方は豚キムチ炒めとフルーツヨーグルト和え

 

夕方の配食時、梅沢先生が3階に来て「3階ってフルーツヨーグルト来てます?」

 

矢部先生『うん、来てるけどなんかあった?』

 

梅沢「1階のがないらしくって」

 

矢部先生『1階の衛生大丈夫かよ』

 

白石がそんなヘマするわけないと思うんだけどな

 

俺「1階のはちゃんと台車に積んでありましたよ」

 

 

下へ降りて白石に

「1階のフルーツないってなんだったの?」

白石「1階じゃないです。C棟です。俺も怒られそうになりました。」

 

着替えが終わってもC棟の矢部は来ない

 

夕方の空下げで女区のところへ行くと雑務の富沢先生がフルーツヨーグルトの話をする

 

矢部がC棟から出てきて「ご迷惑かけました。すみません」と謝るがそんなのはどうでもいい

 

富沢先生『女区のはちゃんとあったのか?』

大賀「食缶に入ってました」

富沢『C棟のは?』

矢部「覚えてません」

 

おーーーーいwww

 

食出しの帰り、C棟経由で白石は行くので

 

富沢『白石、ちょっと一緒にチェックしてやってくれ』

 

どうやら炊場からC棟分のフルーツヨーグルトが出ていなかったらしくそれに気づかず来てしまったらしい

 

富沢『他のところは2人でやってるから大丈夫だな。あ、大賀、お前一人でやってるのか?』

 

大賀「いえ、高知さんが手伝ってくれたり」

 

してねーよ!

 

富沢先生がこっちを見る

 

俺「禁食だけです」

 

富沢『ああ、そうか。女区、お前いっつも遅いよな』と大賀を見る

 

富沢『女区も2人でチェックしたいんだけど』

 

小津「2人で台車作ってるのって今は3階と5階だけなんで」

 

富沢『誰か見れないかな?』

 

5階の加藤さんと目が合う

 

すると小津さんが

 

「用務がやればいいんじゃない?」

 

珍しくナイス!!

 

富沢『用務?じゃあ、鈴木見てやってくれ』

 

ナイスだけど、鈴木が加わったところで何が変わるのだろうかw

 

だいたい、9人で7台の台車、昼は8台の台車作るんだから2人でチェックするなんて無理なんだよ。

まあ、C棟と女区を2人でチェックするってのはいいかもだけど

 

 

舎房へ戻り整列後、

富沢『昼は、女区のかき揚げが1つ足りなかったんだよ』

 

大賀は聞いていない模様

 

本当なんなんだよこいつw

 

俺「昼に女区のかき揚げが1つ足りなかったってよ」

 

大賀「あ、そうなんですか」

 

すげー他人事www

 

もう、大賀、鈴木、道後、矢部で女区とC棟の台車作ればいいと思うよ