朝の空下げ
全フロアの空の食器を炊場に戻すのだが、
飯の丼を入れる箱をを黄舟、他の食器を入れるのをパン箱と呼んでいる。
台車にその黄舟を9段くらい鈴木さんに積まれ、横井さんが「大丈夫?」心配してくれたのだが台車を柱にぶつけ盛大にひっくり返してしまった
前方だけに9段積まれ遠近感が全くなくなってしまったのだ
炊場で横井さんに「こっちの目、見えないんすよ」と言うと「俺もなんだよ」
横井さんは右目を失明しているそうだ
なんか見た目にそんな気はしてたけど
今日の運動は講堂でやったので運動会の練習は休み
だいたい、赤バッジの人たちで会話する
赤バッジっていうのは、受刑者全員が幼稚園生がするような名前入りのバッジをつけているのだが
バッジの外側の色で 1類が白、2類が黄、3類が緑、4類が青、で、5類が赤となっており
まだ来て間もない人たちは皆、赤バッジとなる
ちなみに拘置衛生は外部の人間(未決拘禁者)と接するから名前は出さないで番号だけしか書いてないんだってさ
今だと、俺、横井さん、大賀さん、鈴木さん、加藤さん、馬橋さんが赤バッジ
で、加藤さん、馬橋さんに配食のスピードを上げる方法を聞く
「そんなのは、ないよ。配るスピードは変わらないし正確にやるのが一番だよ。ただ準備を早くすることはできるからそれしかないかな」
やっぱりそうか
今日の午前中、初めて「購入伺い」をやった
担当の先生から簡単に説明をしてもらいやってみる
難しいことなく、買いたいものがある人にマークシート、月刊誌を買いたい人には雑誌購入願箋、外国人で外国人官本を借りたい人にも願箋を渡すだけ
午後になると2部屋空いたので畳み上げをして畳に殺虫剤を撒いて1日放置、畳を上げたところをほうきで清掃
担当に呼び出され『あいつ(大賀さん)、事務とかできないから徐々にやってもらうようになるから。明日、火曜日で何もないから教えるな』
事務は別にできないことはないと思うのだがそんな時間あるのかな?
大賀さんは、ジジイで力がないとかで畳があげられない、掃除をさせれば担当が納得しない、小皿を洗わせれば洗剤も使わず洗う、雑巾でもタオルでも全部同じところへ入れて区別できない
来た当時、床から何からドロドロでおまけに埃だらけで、徐々にいろいろ整理し始めているのだが整理してるそばから汚しだす…
今日の夕食の配食から茶飯を大賀さん、おかずを俺がやることになったのだが、配食前にお茶缶を開ける際にお茶をぶちまける…
そしてぶちまけたまま掃除もせずに終了する
そりゃこのフロアも汚くなるわけだw
夕食が終了し、1室の外国人が面会から帰ってきたので「飯、持って行っていいですかね?」と担当に聞くと
『そう!そういうのちょうだいよ!』
まだ、担当がどういう人なのか探り探りだったんだけど、だいたいわかってきたわ