行き場のない想いに(山) | 1年だけ先輩。(基本お山)

1年だけ先輩。(基本お山)

やま。いちご。そうぶせん。

理解した方だけしか読まないでください(笑)
ごにんに心奪われ続け、眠る身体も起き出す状態です。

脳内妄想を吐き出す場として利用しようかなと思ってます。
ご気分害されたらごめんなさい。
※主軸は21です!

※妄想のお話です。

短編を唐突に。

急に書きたくなったのでばーっと。
あの、全然…ハッピー♡じゃないのでー…
両片想いで、くらーいです。
お互いの視点。
なんでこんなもん書いたんじゃ。
と言われれば、「今私が片想いの暗くて切ない感じが書きたかったから!」としか言い様がない、ごめんよ…( ̄∇ ̄*)ゞ
たまにくるよね、こーゆーの(私だけ?笑)













翔ちゃんは

すげぇ優しい人。

ほんで

すげぇずるい人。


肩に触れる手も


背に置かれる掌も


ツッコミの時の叩く真似も


拙い話を黙って見守ってくれる瞳も



めちゃくちゃ優しくて


あったかくて



苦しい。




「俺、櫻井くんが大好きなんですよね♡」


かずれーざーさんが笑う度、ちくんってする。


胸のすげー奥のとこ。


多分、心臓ンとこ。


賢い人は賢い人のことが好き。


賢い人と賢い人がお似合い。


当たり前だ。


単純に感性とか話が合うだろうし


お互いのこと尊敬し合えるし。



「あ、そういえば櫻井さん、昨日のzero観ましたよ!俺あのニュース気になってたんスけど…」


かずさんと翔ちゃんは、俺にはわかんないムズい話を楽屋でする。


ケイザイ的なこととか


話題になった本だとか


偉い学者さんの賞の話とか


そんなん、俺は全然わかんないから。


いや、そんな難しい話じゃなくとも割り入るなんてできねぇけど。


だって俺、あんま知らない人と話すんの得意じゃないし。


そもそも話すの好きでもないし。


…けいげんぜいりつの話とかされても、あー税金上がるんでしょ?位しかわかんねーし。


相葉ちゃんが「何言ってるかわかる?リーダー」とこっそり聞いてきて


「1ミリもわかんない。」って返して笑い合うくらいしか出来なくて


ニノと松潤にも笑われて


ちくちく、ちくちく


針はどんどん大きく、痛くなって


いつか心臓突き刺して、背中から突き出たりすんじゃねぇかなって心配になる。



こんぷれっくす、なんて大それたもんじゃない。


だけど、翔ちゃんとの間にあるもので大きな部分を占めるのは


学力。知識。頭の回転。


もーちょい勉強しとけば良かった


そしたら翔ちゃんの隣に自信持って並べたんかな、とか


柄にもなく思っちまうんだよな。


翔ちゃんはいつだって俺の前にいる。


翔ちゃんの撫で肩と広い背中は、見飽きたよ。


俺は優しく背中を押して歩いてもらうんじゃなくて


ただ隣で、笑い合っておんなじ歩幅で歩きたいだけなのに。




「大野さん、これあなたのじゃない?」


差し出されたのは台本。


「あ、ほんとだ。よくわかったね?」


名前も書いてないのに。


「ふふ…匂い嗅いだから一発よ。…って俺めちゃくちゃ気持ち悪いこと言ったな?!(笑)」


照れくさそうに翔ちゃんが笑う。



ああ


やっぱりずるいんだ、こいつは。


俺がどんな気持ちになるか知らないでしょ?


俺ね


翔ちゃんにそんな風に言われる度、苦しくなるんだよ。


翔ちゃんが優しくする度、俺をじっと見つめる度、


恥ずかしい勘違いしそうになるんだよ。


松潤は小さい頃から翔ちゃんのことよく知ってて


相葉ちゃんはすごく気が合って一番仲良しで


ニノは頭がいいから一番の理解者で


俺は…全然釣り合ってなくて。


分かってんだよ、こんなん思うのも、バカみたいだなって。


でもさ。


もがいてももがいても浮かべないの。


どんどんハマってくんだよ。


息ができない。



翔ちゃんで、溺れてくんだよ。









大野さんは


めちゃくちゃ優しい人。


そして


めちゃくちゃずるい人。




ふにゃりと笑う笑顔も


スイッチ入った時のあまりに綺麗な横顔も


ギャップなんて言葉じゃ語れない程のダンスの時の大きく逞しく感じる背中も


不安な時に俺を見つめる少し下からの瞳も



めちゃくちゃ愛おしくて


かっこよくて



胸が締め付けられる。




「あ、そういえば櫻井さん、昨日のzero観ましたよ!俺あのニュース気になってたんスけど…」


ありがたいことにキャスターという仕事をさせてもらえて、こう言って話しかけて貰える機会は増えた。


正直自分の発信してることを認めてもらってるような気がして嬉しい。


だけど。


「ねーねー、何言ってるかわかる?リーダー。」


「1ミリもわかんない。」


「俺もっ!」


「いやおじさん、zero観てんでしょ?でっかいテレビで。身になってなさすぎでしょうが(笑)」


「1ミリもってどんだけだよ、自国のことだろ(笑)もーちょい興味持てよ君らアラフォーなんだから(笑)」


「だってぇ…ムズいと眠くなんだもぉん…」


「くふふ、リーダー可愛い!(笑)」


あなたはいつだって皆の輪の中心だ。


省かれているのは俺の方だと、そんな卑屈な考えすら浮かぶ。


輪に背を向けて話しているのは俺の方なのに。


「つまり軽減税率のもたらす経済効果云々より…」


真面目な話をしながら、耳はダンボになって4人の会話を盗み聞きする。


新聞を読みながらこうやって話を聞くことに慣れてしまった俺は、悲しいかな相手に気付かれないまま話を展開出来るようになってしまった。


モヤモヤ、モヤモヤ


俺の心の中の真っ黒い感情が大きくなる


いつか腹ン中この闇に支配されて、何かを傷付ける衝動に駆られてしまうんじゃないか、なんて、結構本気で危惧している。



コンプレッススだ。ただの。


大野さんにあって、俺にないもの。


才能。自由。個性。感性。


あなたの世界の全てに憧れ、嫉妬する。


一番持ちたくなかった感情を、あなたはいとも簡単に俺に植え付けた。


必死で努力したさ。


俺なりの方法で、自信過剰かもしれないけど俺だけにしか出来ない事をやってきたつもりだ。


でも、あなたの隣には到底追いつかない。


手に届かない、世界一長い1歳差。


あなたはいつだって俺に背中を向けている。


一生敵わないんだ。


あなたという人間には。




「ああ可愛い、ちゅーしたいっ。」


「つぶらな瞳が大好き♡」


「顔タイプだもん。よく目が合うでしょ?」


「翔ちゃんに食べさせたいっ!」



ああ


やっぱりずるいよ、あなたは。


その一挙手一投足で、俺がどんな気持ちになるか知らないでしょ?


俺さ


あなたにそんな風に言われる度、無様に舞い上がってしまうんだよ。


そして思い知る。


あなたがニノとじゃれつく度


あなたが相葉くんと共感して笑い合う度


あなたが松本とベタベタくっつく度


どん底まで落とされる。


分かってるんだよ、あなたにとっては皆平等で、『特別』が存在しないことくらい。


だから。


もがいてももがいても浮かべない、光のない深海のよう。


どんどんハマってくんだよ。


息ができない。



あなたで、溺れてく。