言い訳とYour lies6 | 1年だけ先輩。(基本お山)

1年だけ先輩。(基本お山)

やま。いちご。そうぶせん。

理解した方だけしか読まないでください(笑)
ごにんに心奪われ続け、眠る身体も起き出す状態です。

脳内妄想を吐き出す場として利用しようかなと思ってます。
ご気分害されたらごめんなさい。
※主軸は21です!

※妄想のお話です。

終わると思いきやもう1話書きますすみません(笑)
あいにのの方が気合いの入る山担です、ドーモ。

夜会どうでした?
まだ見てないんだ…見たいよー…ヽ(;▽;)ノ














コンコン。


ノックの後、少ししてがちゃりと扉が開く。


「…何ですか。」


二宮が自分の部屋前に立つ相葉の顔を確認し、小さく呟く。


「いーれーて?」


「嫌です。」


「またまたぁ。」


言葉とは裏腹に閉じない扉を、相葉はこじ開けて部屋へと進む。


片手には櫻井の部屋へ持ち込んでいた『凛』を抱えている。


「なんすか?」


二宮がトスンとベッドに腰掛け、携帯ゲームを再開する。


相葉も少し開けて隣に座る。


二人分の体重を載せて、スプリングが小さく音を立てる。


「一緒に飲みたいなぁって。」


「…いいよ。飲みたい気分だったから、俺も。」


そう言いつつ二人とも動こうとはしない。


酒を飲む気分ではないのだ。


お互いに。



「…あのさ、ニノ。」


重い沈黙を引き裂くように、相葉が口を開く。


「さっき俺、翔ちゃんの部屋にいたの。」


「へえ。」


二宮は無表情で指を忙しなく動かしている。


「…電話で話してるの聞いちゃって、何となくどういうことか分かっちゃったんだよね。」


「そりゃご愁傷様。」


二宮の声に動揺はない。


ごしゅーしょーさま?と相葉が聞く。


「嫌でしょ、そりゃだって。メンバー内にそんなとち狂ったことするような奴がいて。手こそ出てないけど、犯罪だからね。普通に。知らなきゃいいこと知っちゃって気分悪いっしょ。」


ぴかりと小さく画面が光る。


ガッツポーズなのか、それとも後悔か…二宮の左手がきゅっと握られる。


「ご褒美…あげよっか?」


「……はぁ?」


相葉の予想外の言葉に、二宮はようやく携帯から顔を上げる。


視界に飛び込んだ相葉の顔は、笑っているのにどこか泣きそうで、二宮の胸の奥をズキンと痛みが走る。


「ご褒美って。聞いてたんでしょ?それとも…ああバカだからな、分かんなかった?教えてあげますよ。俺がしたのは、リーダーに」


「媚 薬を 盛って、翔ちゃんを呼んであげた。リーダーと翔ちゃんのために…でしょ?」


言葉を遮られた二宮は少し目を泳がせ、その後ふっと笑う。


「……暇つぶしですよ。俺、んなお人好しじゃねーから。相葉さんじゃないんだから(笑)」


二宮は再び携帯に視線を戻す。


「ね、半分ちょーだい?」


「は?何をよ?お前さぁ、いっつも目的語がないのよ(笑)」



「ニノの痛み。」



真剣な声色に、ドキリ、二宮の心臓が鳴る。


しかし、視線は携帯に向けたまま。


「痛みって…俺は引っ掻き回しただけだよ。」


「うん、そうだね、そうだよ。2人のために、でしょう?」


「違う…」


「結局、無理矢理なんて出来ないんだよ。ニノは優しいから。」


「違う…」


「小さなチャンスに賭けたのかもしれないけど、でも、譲ったんでしょ?ニノは本当はリーダーのこと」



「違うっつってんだろ!!!!」



相葉を突き飛ばし、仰向けになった相葉にのしかかる。


ぱさり、長い前髪が垂れ下がり、二宮の表情を半分隠す。


「…俺さ、別に誰でもいいんだよね。ヤ レりゃ。ビッ チなのよ。突っ込むのも突っ込まれるのも、どっちでもいいようななんでもありのタイプ。ふふ、引いた?


実はさっき口に薬 1回咥 えて口移しで飲ませたから、ちょっと効いてきてムラムラしてんだけど。ねぇ、事情分かってるくせにこんなノコノコ部屋来てさぁ。相葉さん、相手してくれんの?」


二宮が口角を上げて不敵に笑うのを、相葉は組み敷かれた下で優しく見上げる。



「いいよ。たっくさん愛してあげる。」



二宮は目を見開き、瞳の水分量がじわりと上がる。


「…馬鹿だよね、アンタ。」


「ひゃっひゃ、言われ慣れてる。」


「ほんと。馬鹿すぎて目眩するわ。」


「…泣いてるの?」


「はっ(笑)んなわけないでしょうが。失笑してんですよ。」


「もういいから、黙って…」


優しく当てられた唇は合わさったまま、ころりと2人が反転する。


相葉の指が二宮の指に絡み、噛み合わさる。


きゅっと握られた手は、ハンバーグだと形容されることもある可愛らしいもの。


「ん…。」


ゆっくりと割 られた唇は、薬などで急かされることなく時間をかけて深くなる。


相葉の視界の端に、藍色の酒の瓶が映る。



(ニノは…嘘が下手だなぁ。)


相葉はこっそり苦笑する。



『相葉さん、これ良かったら。』


酒を貰ったのはマネージャーから。


部屋を訪ねたマネージャーに藍色の瓶を渡されたのだ。


『わー、嬉しい!あんがとね!綺麗な色のお酒だねー!どこで買ったの?』


『あ…実は、口止めされたんですけど…二宮さんからなので僕このお酒については全然知らないんです。相葉さんに自分の名前を伏せて差し入れしてくれって。


疲れてるから渡した時「飲もー!」って言われるのが嫌だから、って(笑)「どうせ翔さん誘って飲むだろうから相葉さんに渡しといて」って言われたんです。』



(つまり…ニノちゃんは、俺が翔ちゃんの部屋にいるって分かってて電話してきたんだ。)


二宮のTシャツを たくしあげ、粒 をつまみ、首元に 唇を 当てる。


「ぁ…っ」


(俺がこうやって部屋にくるのを分かって…)


鎖骨から 舐 め上げると、二宮はびくりと 身体を 震わせる。


(ほんと…策士なんだから。)


粒 に弱く 歯を 立てる。


「んっ、あぁ…!」


(あと、もう1つ。)




──ニノは俺に、もう1つ嘘をついている。


君は俺の気持ちに気付いてる。


その上で俺に甘えてる。


ズルいニノ。


だけど


気付いてることを気付かないフリする俺もおんなじだけずるいよね。


それでも一緒にいたいから


その痛みすら言い訳にして


君のつく嘘を、唇に溶かそう。




「俺の事リーダーだと思っていいよ。」


「…っ、あいば、さ…」


頑なに大野の名前を呼ばない二宮に、相葉は何度も同じことを告げる。


今は大野だと思い込んでいい、と。


「だから…っ好きじゃ、ないってバ…あぁっ」


「…意地っ張り。」


相葉の呟く声は、二宮の嬌 声に掻き消された。