No control165 | 1年だけ先輩。(基本お山)

1年だけ先輩。(基本お山)

やま。いちご。そうぶせん。

理解した方だけしか読まないでください(笑)
ごにんに心奪われ続け、眠る身体も起き出す状態です。

脳内妄想を吐き出す場として利用しようかなと思ってます。
ご気分害されたらごめんなさい。
※主軸は21です!

※妄想のお話です。

1話がめっちゃ長くなっちゃったし
昨日寝落ちしてしまったので
とりあえず短めだけどここまでアップしますヾ(・ω・`;)ノ
今日は朝から私の運転で遠出なので
時間が取れないのー!(;A;)













【Side 大野】


──誰にも邪魔されないタイミング…探してたんです。


──櫻井さんが居ない絶好のチャンスですから。



咄嗟にドアに目をやるも、フロアの一番先の会議室。


昼間に会議室を利用する人なんていない。


声を上げたところで人通りは多くない。


携帯、ああ、椅子に置いたジャケットのポケットの中だ…!


少し前の自分の行動を後悔する。


櫻井さんに電話したいからじゃない。


櫻井さんに繋がるものが手の中にあれば、勇気が出ると思ったから。


だって…避けられない。


俺は戦わなければならない。


この壁は、予測出来ていた。


彼らから…この問題から、逃げちゃいけない。


逃げるな、大野智。


ぐっと拳を握る。


大丈夫。


携帯は手元にないけど…


俺の身体の中に。


櫻井さんは、いる──。


項の噛み跡が、ドクンと熱くなったような気がした。



「…俺も、話があったの。先に聞いてくれるかな。」



それぞれ目を合わせ、こくりと頷かれる。


小さく深呼吸。


「…ありがとう。…俺…皆を騙してた。これは変わらない事実。本当にごめんなさい。」


頭を下げる。


しんと静まり返る室内。


「ただ…」


顔を少し上げ、そのまま続ける。


連中の顔は…怖くて見れない。


「これからは…あんなこと、もうしないで欲しい…。」


情けないけど、あの日のことを思い出して手が震える。


櫻井さんの前で、噛まれるって本気で思った。


皆の前で公開レイ プとか、そういうことよりも…項に櫻井さん以外の噛み跡がつくことに絶望を感じた。


あの時の恐怖は、大袈裟ではなく、死と同等だ。


人生が、一瞬で決まってしまう。


ぎゅっと目を瞑る。


「今回のことは騙し続けた俺に腹立ってああいうことになったんだから、仕方ないと思う。全面的に俺が悪かったから。


だけど、これから先…オメガの人をオメガだからっていう理由だけで襲うとか、絶対にしないで欲しい。ヒートなら仕方ないと思うけど…。


君らに、属性で差別して欲しくないんだ。オメガだからとか、ベータだからとか…アルファも同様に。」


こんなこと…火に油を注いでしまうだろうか。


櫻井さんがいたらきっと怒ってる。


でも、どうしてもこれだけは伝えておきたかった。


…何か、されてしまう前に…。



「あんなことしませんよ。…大野さん以外には。」



リーダー格の子の、声。


冷や汗がたらりと流れ、生唾を飲み込む。


顔を…上げられない。


「それが、大野さんの言いたいこと…っスか?」


少し悩み、小さく頷く。


ドクン、ドクン、心臓が強く跳ねる。


「じゃぁ、俺らの番ですね。」



どうしよう…!



そうだ、既に番になったと言えば…


いや、俺は番以外の人との関係は拒絶反応を起こすけど、無理矢理襲おうとするアルファからしたらさほど変わらない。


番の人間以外に無理矢理襲われると、嘔吐や…蕁麻疹、発熱。


体が全身でそれを拒む。


人数が多ければ、ショック死の例もある。


4人という人数は……それに相応するのだろうか。


それに…暴力だってじゅうぶん有り得る。


何をされるかなんて読めない。



連中が1歩、俺の元へ近寄る。


「どうしても…ゆっくり話がしたかったんスよ。良かったです、1人になってくれて。」


羽交い絞めにされて項を舐められたことがフラッシュバックし、冷や汗が出る。


ああ、こんなことなら岡田に護身術習っとくんだった。


櫻井さんに言われた通り、防犯グッズ身につけとくんだった。


最悪急所を蹴って、椅子を投げ飛ばして…


内線でどこかの部署にかけるか、セキュリティセンターに…


「大野さん。」


距離を詰める4人に、じり、と後ずさる。




やばい、どうしよう…




助けて、櫻井さん……!!!!!





「あの日…


本当にすみませんでした。」




……………は?


目を開くと、4人が俺に向かって頭を下げていた。






拍子抜けしました?(笑)

心変わりの理由は次の話で!

一気に上げたかった!悔しい!