運命的な五叉路2 | 1年だけ先輩。(基本お山)

1年だけ先輩。(基本お山)

やま。いちご。そうぶせん。

理解した方だけしか読まないでください(笑)
ごにんに心奪われ続け、眠る身体も起き出す状態です。

脳内妄想を吐き出す場として利用しようかなと思ってます。
ご気分害されたらごめんなさい。
※主軸は21です!

※妄想のお話です。


大好きなんですよね、friendship。
というか相葉ソロはほぼ全部好き。
何故か泣きそうになる。










「狭くてごめんね。ココアでいい?」


「うん、お構いなく。」


「今お風呂入れてるから、待っててね。あ、着替えはこれ使って。」


「……ドーモ。」


とりあえずタオルを渡し、お風呂のセットをしてココアの準備してると、少年が不思議そうに尋ねる。


「…お兄さんさ、何かやってたの?」


「え?」


「自転車。カッコよく避けてたじゃん。」


ああ、と笑う。


「高校の時体操部でさ。今は全然だよ。」


「嘘ぉ?すごい現役感出てたじゃん。運動はしてるんでしょ?」


「あー、格闘技をちょっとだけね。」


カップにココアの粉をスプーンですくって入れる。


2杯ずつ。


「ふーん…。何で格闘技?」


「いや…うーん。恥ずかしいんだけど、過去のことを引きずりがちな性格でさ。それを友達に相談したら、オススメのジムがあるって紹介してくれたんだ。精神論っていうかさ。心身共に強くなれ、的な。」


「なるほど。」


シュンシュンシュン…と小鍋に沸かしたミルクが音を立て始める。


小鍋に向かった瞬間、すっと背後に気配を感じる。



「?何か……えっ?!」



後ろからぎゅっと掴まれる……ケ ツ!!


「な、な、な、何?!」


少年の反対の手でコンロをカチッと消される。


「アンタさぁ…鍛えてる割に、危機感無さすぎじゃない?」


タオルは首から下げてるけど、お互い濡れた服。


ぺったり背中にくっつくその生温かい感触が気持ち悪い。


それに目の前に沸騰したミルクの鍋。


無闇に暴れられないとどこか冷静に判断する自分。。


ゆっくりと揉 むように手が動かされて、更に気持ち悪い!!!


「ちょ、待って、え?そっちの趣味の人?!」


何とか振り返って突き飛ばし、距離をとる。


やばい人部屋にあげちゃった…?!


「アホですか。アンタなんて興味ないよ。危機感を教えてやったんだよ、〇〇企業に勤める11/26生まれの大野智くん。」


免許証と社員証をぴらって翳されて、えっ?って目をぱちぱちする。


「…あれ?おいらの?部屋に落ちてた?」


「どんだけアホなんですか。スッたの。俺が。お前のポケットから、財布を。わかる?スリだから、俺。」


………はっ?


何言ってんの、この人?


犯罪者ですって何で自白してる??


え、何この展開??


どこまでが冗談なの???


「過去をくよくよ引きずる弱い智には、ショック療法っつーか。過去を考えるどころじゃない生活を送るべきだと思うんだよね、俺。」


「……はぁ……??」








「で、何でカモをアジトへわざわざ連れてきたわけ?」


「んー!んー!!」


家から目隠しされ、口も塞がれ、手も縛られて…あっという間に車で連れてこられた。


おいら決めた。


無事に帰れたら絶っっ対監視カメラのあるアパート探して引っ越す。


無事に帰れたら……。


ていうか、監視されながらお風呂入って服は着替えてあるから寒くはないけど…


何かそこも含めて今何が起こってるの?!


これって犯罪だよね?!?


「つーかカズ、何その服?そんな服持ってたっけ?」


「いやーこいつすげーお人好しでさ。ウケるわー。」


「んんーー!!」


「うるせんだけど。解けば?」


「いやでもぜってぇ…まぁいっか、大声出すなよ?」


口を塞がれたガムテープを、少年にビリッと剥がされる。


「誰か助けてーーーー!!!!!」


「…ホラ。」


少年が肩を竦める。


顔の濃い男が舌打ちして、ツカツカおいらの元に来て両頬を片手で掴む。


「おい、今すぐ静かにしねぇとテメェのケ ツ にバイブ ぶち込んで手足 縛って『男募集中♡』って紙貼っつけて歌舞伎町のど真ん中に捨てるぞ。嫌ならデカい声出すんじゃねぇ、ここは防音だから外には聞こえねーし俺の怒りを買うだけだ覚えとけ。」


恐ろしい脅しの言葉にサッと血の気が引く。


こくこくと高速で頷くと、顔の濃い男が「よし」とおいらから離れ、座っていた椅子に戻る。


「…で?カズの意図は何なわけ?」


カズと呼ばれた少年はくすりと笑う。


「この人。猿ですよ。」


「猿?」


「アクションスターばりの素晴らしい身のこなしでした。お見事!」


カズはぱちぱちと拍手する。


「マジ?…こいつがぁ?」


「暴れ馬から救ってくれたの、この目でしかと見たからね。」


「暴れ馬って…何時代行ってきたんだよ。」


「とにかく。この人で決まりでいいでしょ。他誰もいないんだし。」


「まぁ…そうだな。とりあえずどれくらいのレベルなのか見せてもらいたいけど。」


「…な、何の話…」


わけも分からず決まらないでほしい。


震える声で、勇気を出して聞いてみた。


そしたら、2人がこちらを向いてニッと笑う。



「ようこそ、我がチームへ。」



カズが、片手をおいらに伸ばした。