蠢くカオスの中で12 | 1年だけ先輩。(基本お山)

1年だけ先輩。(基本お山)

やま。いちご。そうぶせん。

理解した方だけしか読まないでください(笑)
ごにんに心奪われ続け、眠る身体も起き出す状態です。

脳内妄想を吐き出す場として利用しようかなと思ってます。
ご気分害されたらごめんなさい。
※主軸は21です!

※妄想のお話です。


ずっとバタバタしててこんな時間になってしまった(;°д°)
もう一話あげたかったな〜(TT)











【Side 雅紀】


「…もしもし、翔くん?」


慌てて電話を出た潤から出た名前に、驚いて顔を上げる。


翔ちゃんが潤に電話?


珍しい。


ていうか、部屋から出て話してるのに、テンション上がって筒抜けだよ。


「……!行く!今すぐ行くよ!」


弾んだ声の主は、バタバタと家を出ていく。


さっきまで一緒に扱 き合ってた俺のことなんて、全然覚えてないみたいに。


チクンと胸が痛む。


だけど、その資格は俺にはない。


そもそも翔ちゃんは潤に何の用だったんだろう。


変な胸騒ぎがした。





30分ほど経った頃かな。


チャイムが鳴った。


両親の帰りは深夜のはず。


そう思ってドアに近付くと、


「…俺。」


潤の小さな声。


慌てて鍵を開けると、突然倒れ込むようにしがみつかれた。


玄関に引き入れ、ドアを閉める。


「どうしたの潤っ」


「………雅紀………」




抱 いて。




潤は、確かに俺の腕の中でそう呟いた。





「…っつ……!」


「痛い?大丈夫?」


「いいからっ…!」


潤は、とにかく早くとせがんで。


俺だって心の準備とか何も無いのに、それでも潤の今にも泣き出しそうな顔を見て、その願いを受け入れる他なかった。


俺に出来ることなら、何だってやってあげたい。


例えこんな願いでも。


潤は戸惑う俺のをムリヤリ咥 え、大きくした。


慰め合いの時、俺がずっと考えてた、希望してた図なのに


すごく切なくて、苦しい。


きっと、翔ちゃんにフラれたか何かで。


その辛さを、紛らわせたい。


そうでしょう?



俺の気持ちを


潤は知らない。


知らなくていいと思う。


知ったら、他の人のところ行っちゃうんでしょ?


もう、俺とは…こんなこと、絶対しないでしょ?


だったら、俺は言わない。


言えないよ。


こんな形でも、今は…


俺だけの、もの。




経験なんてないから。


浅い知識で、近くにあったワセリンを塗って滑りだけを良くする。


潤がぐっと布団を掴む手に力を入れる。



四つん 這い になって堪える潤に、興奮 しないと言ったら嘘になるけど


「ぐっ……ぅ、……っ」


苦しそうな声に動きを止める度、「頼む、早く…っ」と泣きつかれるのは、流石に見てて辛いよ。



少しずつ、だけど止まらないように、その中へ埋めていく。


肌がついに当たって、俺全部が収まった。


「入った…よ…っ」


振り返った潤の顔には涙が溜まってた。


その涙を手を伸ばして拭う。



生理的な涙なのか、それとも…。


分からないけど、そんなこと詮索するのは野暮だよね?


どんな理由があろうと


誰のための涙だろうと


何を思ってようと


潤は、今、俺と繋がってる。



そう思うと、やっぱりク るものがあって。


「…ぁ…っ!」


ぐんと大きくなったそれが、潤の甘い声を生み出す。



そんな声、聞いたら。


もう、止まれないよ。



「…今更やめろとか言わないでよ?」


「言わねーよっ…早く動けっ」



大きく引いて、思い切り打ち付けた。


「ぅ……あぁっ!!!」


「く…っ、じゅん……っ、潤っ!!」



今まで、慰め合ってる時に絶対呼べなかった名前を。


どさくさに紛れて、何度も何度も繰り返した。


今だけ。


今だけだから。


ワガママを許して。



「はっ、や…っ、んぁ……っ!ま、さ…っ」



潤が俺の名前を呼びかけて


思わず涙が零れた。



「潤…潤、…潤っ!!」


「雅紀っ……!」



無我夢中で腰 を振って、それで。



「………っ」


俺が出して、その後を追って潤も。


イッ た。



ねぇ、潤。


今も、虚しい?


俺はね


虚しくなんてないよ。



だって、どれだけ偽りだったとしても


どれだけ破綻した空っぽの関係だとしても




潤が、俺の名前を呼んでくれたから。




「雅紀…ごめん。」


服を整え終わった潤が小さく呟く。


「いや、俺は……」


潤が好きだから。


とは言えなくて黙り込む。


「違うんだ。」


潤はゆっくり首を振る。


「違う。そうじゃなくて」


潤の言葉を待つも、潤は何も言ってくれない。


どうしたの、と手を伸ばそうとすると、ばっと払われた。


「…明日、雅紀に…一生許されないこと、する。だから先に謝るよ。ごめん…。」


今までありがとう、と言われ、俺の家を出て行った。


俺はただ呆然とその背中を見つめるしかできなかった。