実は8月からあることにチャレンジしていました。
まったくできない状態からのスタートでしたが、毎日続けていると3週目くらいにはコツを掴むことができ自在に操れるようになりました。
人は、だいたい20日間毎日練習すれば、コツが掴める生き物といわれています。
もちろん文字を綺麗に書くこともそうです。本屋に行くと『たった30日で美文字なれる!』という本がたくさんありますが、そんな短期間で美文字になれるならやってみようといううまい話に乗ってしまいます。このふたを開けてみると、“毎日やれば” だれでも美文字になれます、というものなのですよ。
たった1ヶ月でも毎日5分でも書き続ければ、だれでも上達します。でも、継続できる人は稀なのでダイエットと同じように、永遠の悩みとしていつまでも生き長らえることとなります。
1か月やればコツを掴め、2か月やれば大体の技術は身につきます。そこまで我慢して習慣化できれば、才能がなくてもほとんどの人はきれいに書けるようになるのです。
しかし、人間というのは毎日でなくても長期にわたって継続することができない生き物。
下のグラフを見れば一目瞭然ですね。
フィットネスですらこれですからね。会費を払っているのに途中から行かなくなる人の多いこと。お金を払っているんだからイヤでもいかなければ、と自分を追い込むためのシステムなのに途中から甘えん坊が顔を出す。たまになら休んでも「ま、いっか」と、なるんだろうけど一回これをやってしまうと、もうおしまいと思ったほうがいいです。
子供と違って大人は、ずる休みをしても誰にも怒られませんから、麻薬と同じでどんどん甘えが脳内を支配していきます。そして、行けない理由を作って自分を正当化します。宿題ができなかったときに言い訳を考える子供と同じです。
子供といえば、今年の毎日児童生徒硬筆展のことですが、参加した人には宿題として毎日「あること」をするように伝えていました。そうすると驚くことにそれが出来た人は片手で数えられる程度でした。
当たり前のことを当たり前にやり続けるということができない人(大人も子供も)が増えている近年において最も重要なのは習慣化する努力ができることだといわれていて、今後はそれが個人の強さになる時代といわれています。
大まかにいえば20世紀は、与えられた答えを暗記することが正解だったけど、アクティブラーニング・大学入試改革が実施される21世紀では暗記物を減らすことになっているし、「正解」はひとつではないという前提で物事を考え、得た知識、情報を理解した上でそれをどう活用できるか、というリテラシーの高さが求められます。今後は一人一人の応用力や表現力が問われる時代となるようです。教室でも昨年末くらいから本格的にそいったことを意識してもらうよう生徒に教えていますが、自分で考えることの出来ない子供がかなり多く、自分の意見が言えるようになるまでは数年は要する感じです。慣れないうちは指導が厳しいと思われるかもしれませんがご理解ください。
で、生徒に課したその「あること」とは、
「毎日1枚の清書をすること」です。
根性で同じ字を何十回も繰り返し書け、とは言っていません。
1日1枚丁寧に書く。
めちゃくちゃ簡単ですよね。なのに誰もできないんですよ。書いたとしても適当に、やっつけで書くことしかできない。清書の概念は理解できているはずなのに。
この宿題ができた数人は、サイヤ人がスーパーサイヤ人になったくらいにレベルアップしました。技術的にも、そして精神的にも。
一度スーパーサイヤ人になり、次に自分をコントロールできるようになれば、いかなる時でも強敵を倒せるようになり、文字も楽に書くことができるようになります。もちろん、ここでいう「敵」とは自分自身のこと。
できない大きな理由のひとつに、親に承認されてないという部分があります。典型的なのが、習い始めのころは頻繁に頑張りを認めるも月日が経つと無関心になる、というもので、こうなると子供は承認欲求が満たされず、次第にその対象に興味が持てなくなりモチベーションも下がる一方です。子供が一番嬉しいのは親からの承認です。家庭では褒めて、やる気を出させるようにする。ただ決して怒る(イライラなどの感情によるもの)のはやってはいけない。すべてが台無しになります。良い方向に導くために理性をもって叱るのならいいですが。
親が興味を持ってくれないことに子供は関心を持ちにくいといえます。関心が持てなければ、ただ闇雲に書く姿勢になりやすい。ただでさえつまらない硬筆。それを誰の励ましの得られず独りでやっている子供がとても多い。特にコンクール活動をしているときには如実に感じられます。コンクール期間中なのに自分が何に取り組んでいるのかわかっていない子供も割といます。
大人はSNSで他人に「いいね!」されてそれでやる気が起きるわけですよね。そう考えると、承認欲求を満たすことが上達に繋がる一つの方法であると理解できるかと思います。学校で行われる競書会では、親子が一緒になって1カ月間取り組むため、レベルが飛躍的に伸びるのはそのためなのです。
ということで、明日(9月21日)の毎日新聞に、第47回毎日児童生徒硬筆展の特別賞受賞者が掲載されますので、受賞した人はコンビニで毎日新聞を買うのを忘れずに。
そして、来週の26日から29日まで坂出市民美術館にて特選以上の作品が展示されます。受賞していない人も作品を鑑賞すると経験としてプラスになるので時間があれば是非。
では最後に、冒頭のチャレンジの件です。
本当にどうでもよいことなのですが、1日5分の練習の末、この技ができるようになりました。
その技の名は『ナウリ』
