嵐は突然に、の巻 その2
他のお客さんの時は
店内から「ありがとうございました~」と挨拶をしているのに(これが普通だよね。)
私の時は、店外へ出てきて、ご丁寧に車の前まで見送りに来て、車が曲がるまでそこにいた…
まるで、車のディーラーさんみたい。
車の中に荷物が散乱していて、ちょっと恥ずかしかった。ま、店長だし、営業を含めてこれくらいはやるよね、と思って数日。
…見知らぬ電話番号。出てみると…
取り寄せていたレンズが届く日がわかったので、と。いやいや、眼鏡ができたらの連絡だけいいのだけれど
再度、着信があったようだが、
私は日中は仕事に追われているので、
マナーモードになってるし、
着信には気付かなかった。
そして、何度か着信はあったものの、仕事の折り合いがつかず、3日間、放置。折り返しの連絡もしない。
そして、やっとこさ、時間をつくって、
閉店30分前のギリギリセーフで取りに行った。
いつもの、猪突猛進的な慌てふためいた私
…店長一人。客が一人もいない店舗。そりゃそうだよ、閉店前だもん。
「いらっしゃいませお待ちしておりました。」
なんの前触れもなく、嵐は急にやってきた。
心の奥底に隠し、蓋をしめていた感情と感覚が、この嵐によって久々に呼び起こされてしまうこととなる…
つづく