初心にかえる | コツブニッキ

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40歳を過ぎたら、20代の頃より人生動いてます。

昨日は一番最初に通った療育仲間のママ友達と久々のランチでした。
なんでしょう、この居心地の良さ。
なんでしょう、この安定感。
ママ友達とのつきあいが苦手な私にとっては珍しい、
気の置けない関係です。
彼女達と喋っていると、当時の息子(3~4歳だった頃)の
様子を思い出します。
私が忘れていたような事を、傍で見ていた彼女達は覚えていて
その頃の話をしている中で「そういえばそんなだった」と
今ではすっかり陰をひそめた自閉的傾向を
リアルに思い出したのでした。

息子は小学校に入って、劇的に成長しました。
昔から、周囲で発達障害の子供が
「劇的に成長した、普通の子みたいになった」という話を聞くと
ものすごく羨ましいのと同時に、
自分の子はそんなうまいこといかないんだろうな、と
どこかで絶望視していました。
傷つきたくないから
最悪の状況を思い描こうとしていたのかもしれません。
自己防衛本能です。

今も普通の子みたいに喋ったり、おどけたりしている長男が
ホントに過去のあの子が、今のこの子なんだろうか……と
不思議でならない気持ちになる。
あの頃、極度の偏食で白米しか口に入れなかったし
息子の場所見知りでおなかがすいたのにお店に入れず
何軒もレストランを廻ったり、
聴覚過敏でパニックを起こすから、いつも抱っこだったし
こだわりで、全身30カ所も絆創膏を貼っていたり
オムツだって5歳まで取れなくて、
1年半に渡って
泣きながらウンコのついたパンツを洗っていました。
数え上げればきりがないけど
今とは別人のように「異様」な子でした。

勝手なもんで、びっくりするほど成長したというのに
毎日一緒にいると慣れてしまうものです。
ホントは何もかも全部褒めてあげなくちゃいけないくらい
息子の現状は素晴らしいのに、私、
もっともっとと上を目指すばかりで
今の長男をちっとも褒めてあげてなかった。
息子の成長は私には関係ないと諦めていた
「劇的」な部類のものなんだ、と
ママ友達と喋っていて、それに気付いたのでした。
もっとちゃんと、認めてあげなきゃいけないよな……。
今までずっと、息子に悪いことしてた。

今朝、学校に送り出して
いつも途中から1人で歩かせているのだけど
別れて1人で、ランドセル背負って
きちんと白線の内側を
トコトコと歩く細身の後ろ姿を見ていて、泣けてきた。
ゆっくりだったけど、確実に
充分過ぎるほどに成長しました。
私の熱視線に気付いたのか、
何度も振り返って私の姿を確認すると
息子はちょっと恥ずかしそうに口元を緩ませながら、
角を曲がって見えなくなりました。
自転車漕ぎながら、ありがたくて、泣けて泣けて泣けた。

あの頃あんなだった息子が、こんなにしっかり頼もしくなって。
これからもずっと逞しい成長をし続けて
私を喜ばせてくれるんだろうな。
これからもずっと、こんな感動を私に味わわせてくれるのでしょう。
こんな時にしか思わないけど
神様、本当にありがとう
……という気持ちで体の中がいっぱいです。