ずる休みの思い出 | コツブニッキ

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40歳を過ぎたら、20代の頃より人生動いてます。


先週から息子が風邪っぽいなーと思っていたら
(私も珍しくずっと喉風邪ひいていた)
連休に入ってすぐ、
手がつけられないほど愚図り出しました。
友達呼んでウチで飲み喰いする予定で
せっかく前日から料理を仕込んでいたのに
仕方なくキャンセルする事に……がっくりです。
もうこりゃどーしょもないので腹をくくり
とことん息子を甘えさせる事にしました。
一日中、添い寝して背中を撫でていた。

そういえば私は、長女特有かもしれないけど
甘え下手な性格です。
前の会社を辞めたのも結局は
人に甘えられない性格が原因だったかもしれない。
5人弟妹の長女で、
親にしっかり甘えた記憶がありません。
産まれて2年間くらいは、
べったり甘えてたんだろうけど
記憶がないから実感がない。
それ以降はバタバタと4人、弟妹が生まれ続け
親に甘える隙は全然ありませんでした。
親から「お姉ちゃんだから我慢しなさい」と
怒られた記憶は特にないんだけど
どこかで「年上の自分が甘えるのは恥ずかしい」と
威張りんぼうでプライドが高かったので、
自粛していたようにも思います。

だから、今のところ一人っ子で
親独占し放題&甘え上手な息子が、少し羨ましくなる。
もう少ししたら次男が産まれる予定だから
息子の甘えっぷりも、
タイムリミットが近づいているのかもしれないけど。
猫のように、べろーん、と甘える姿を見るのは
無邪気で可愛いな、と思う。
さて、息子は少し調子に乗ったのでしょう。
半日甘え続け、もはや
抱っこしないと移動すらしなくなってしまいました。

甘え下手の私が唯一、親に甘えられた時間が
体調を崩して学校を休んだ時でした。
体調を崩して、と言えば体裁が良いですが
ただの「ずる休み」です。
私は小学校~高校まで、ものすごい仮病魔だったのです。
月に2回か、それ以上休んでいたと思います。
本当に体調が悪かった事など、
小学校から高校にかけて、2度あれば良いほうで。
親も「別に行かなくてもいい」という考え方だったから
ずる休みについて怒られた事は一度もなく
高校の時には
出席日数が足らず大学推薦してもらえないほど、
好き放題休んでいました。
「学校を休んでいるのだから、
 見つからないように外に出るな」と
親から注意されたくらいです。

体調が悪い、という事になっているので
親は嘘だと見抜いていたかどうかは解りませんが
(知ってて甘やかしていたのかもしれない)
学校を休むと、お母さんが甘えさせてくれるのが
とっても居心地が良くて嬉しかったです。
「何か食べたい物はない?」と
わざわざプリンやヨーグルトを買ってきてくれたり
リンゴをむいてくれたり
お昼に卵粥を作ってくれるのが、ものすごく嬉しくって。
いつもは年下の弟妹に母はひっぱりだこなのに
長女の私が母を独占できるのは、特別に贅沢な気がした。
普段は恥ずかしくて甘えられない私も
「熱があるから(嘘だけど)」とか
「体調が悪いから(嘘だけど)」とか理由があると
甘えの権利をもらった気がして、
気兼ねなく甘える事ができたのです。
ずる休みをした日は、私にとって特別な日でした。
誕生日なんかより、よっぽど嬉しい日でした。
夕方になって弟や妹の「ただいま~」が聞こえると
私の特別な時間は終了、の合図でした。
それが姉業に戻らなくてはならないサインでした。

3学期の終業式に、一日も休まなかった人が
表彰されるでしょう?
皆勤賞でしたっけ。
あんな賞、全く羨ましくなかったわ。
ずる休みの甘いひとときが味わえないこの子達は
なんて可哀想なんだろう……そして
ずる休みを許されない厳しい家庭に育って
不憫だな、などと上から目線で思っていました。
私はたぶん、ずる休みを許す親になると思います。
そして子供がずる休みした日は
思い切り、優しくしてあげたいなーと思うのです。