【読んだ本】 村上龍は思った | kottsunのLogノート

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櫻の樹

櫻の樹の下には瓦礫が埋まっている。 』 村上龍
 
村上龍さんの司会をしているテレビ東京系の番組『カンブリア宮殿』はよく観ていますが、村上龍さんの本を読むことはまれで、たまたま図書館の新刊コーナーに置かれていたので借りてみました。
 
この本そのものは「メンズジョーカー」で掲載されているコラム「すべての男は消耗品である。欲望退化篇」に掲載された物をまとめた物。その掲載期間が2011年1月号~12年6月号までと、途中に東北の震災があったこともあり、それにまつわることも書かれています。
ちなみにタイトルは梶井基次郎の散文詩『櫻の樹の下には』からヒントを得ているようです。なおこのタイトルの下の句として「屍体が埋まっている」と続くそうです。
 
内容は婚活から、朝鮮半島、震災、中上健次、社会に関してと様々。
個人的には、(後で抜粋していますが)自己啓発に関することが特に目につきました。今の社会で自分は何をしなくてはいけないのか? 色々と自分を模索している中でもあったので、そちらに必然と目が行ってしまったようです。もちろん読み物としても面白く、既刊の「すべての男は消耗品である」シリーズを読んでみたくなりました。
 
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目次

★婚活ブームとこの国の未来
★海の向こうの戦争
★テロという選択肢
★基本的に 下の世代には興味がない。
★期待は甘えとほとんど同義語だ。
★日本人すべてに 与えられた試練
★ダメ元で、レバ刺し!
★「憂鬱」と「希望」
★「差別」と「偏 愛」
★「満足」より「感動」
★飢餓と食の汚染
★若者は常に時代の犠牲者
★『半 島を出よ』と韓国映画
★若者の病理と文学
★有名と無名のメリット
★プロテニス と国際化
★「3・11」から一年
★櫻の樹の下には瓦礫が埋まっている。

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法律やシステムを変えなければ解決できない問題に関してアイデアがあるのだったら、どうすれば実現できるかを戦略的に考えなければならない。

読者から「期待してます。がんばってください」と言われたりすると、うれしいが、わたしはがんばったりしないし、期待に応えようとも思わない。質の高い作品を書くだけだ。
 
がんばる必要はない。単に、実現すればいいのだ。
 
この大災害は、すべての日本人に試練を与えている。試練を正面から受け止めている個人と組織だけが、変化の契機を得るだろう。
 
その店が「満足」ではなく、「感動」を与えることができたとき、「リピート率」は飛躍的に上がるのだそうだ。



櫻の樹の下には瓦礫が埋まっている。
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