ユニクロという会社を知り、そして柳井正という人間を知るにはとても貴重な本ではないかと思う。
この不況のなか勝ち組として存在しているユニクロ。それを引っ張っていく柳井正社長。フリースブームで大きく売上を伸ばし、そしてその後社長の椅子を若手に譲ったが、結局3年ほどして柳井が社長の返り咲いた。その後のユニクロはヒートテックやTシャツで売上を伸ばし、さらに勢いをましている。
ではその柳井体制はいつまで続くのか? 柳井正も60歳を迎え、まだまだ経営者としては続けられる年かもしれない。
しかし柳井に何かあったときに、彼の跡を引き継ぐものは?
この本の中では、特にこの後継者がいないことが何回となく出てきており、ユニクロの唯一の欠点としてあげられる。
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目次
第1章 反骨性
第2章 カリスマ性
第3章 構想力
第4章 革新力
第5章 合理性
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・高いハードルを設けて、そこに到達する方法を考えぬくこと。これが会社や個人の成長につながる。目標を作ってそこを目指さない限り、到達できないし、目標がない限り衰退すると思いますね。
・世の中には商品が溢れかえっています。ほとんどの商品が売れないと思った方がいい(笑)。ではどんなものが売れているかといえば、売る側が信じて売っているものです。「これ買ってください。これは絶対いいものです」そう断言できる商品は売れます。
・日本の小売業の最大の弱点は方針がないことだ。「自分たちの会社はどのような商品をお客様に提供するのか」「お客様に評価される商品とはどういうものなのか」、明確に定義しないといけない。
・会社経営において会社も個人も「成長しなければ死んだも同然だ。」と私は確信しています。
・根拠なんてない。いや、商売って大体根拠がないもので、みんな後理屈なんだ。理屈は後からついてくる。だから、僕は単純にマクドナルドが3000店あるのなら、カジュアルウェアだったらほとんどの人が着るわけでハンバーガーより需要は多いだろうから、3000店以上あってもおかしくないと考えただけ。無理かもしれないけど、可能性はある。商売って、ほとんどやってみないとわからない。
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