014 『クオリティ・リーディング』 三輪裕範 | kottsunのLogノート

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主に、読んだビジネス書のこと、iPhone関連、パソコン関連のことなどを書いています。

少数ながらも厳選した本を読む習慣を
長期にわたって継続していく

速読術によって「質より量」を求めるのではなく、「量より質」を重視した読書を求めることを説いたのが、このクオリティ・リーディングという読書スタイル。

著者は伊藤忠商事で働く現役ビジネスマンなので、「速読術によって月に100冊読めるようになっても、そんなにたくさんの本を買う経済的余裕も、またそれを読む時間的余裕もありません」というところには、とても共感できる

ただ本そのものの内容としては、本を読むための時間術、本の選び方、読み方、アウトプットの方法と、他の読書本とはあまり代わりばえがないので、申し訳ないが、この本は速読で十分かと・・・。

重要なのは、本を読みっぱなしにするのではなく、それをアウトプットすること。
それを最初に世間に広め、色々な本でも引用されている(この本でも)、本田直之さんの『レバレッジ・リーディング』。これを超えるような読書本は、なかなか無いですね。

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目次

はじめに

第1章 クオリティ・リーディングという考え方
 読書の「質」を重視する
 批判的読書とは何か
 速読は逆に非効率
 読書量よりも継続性に価値がある
 読書効率は悪いほうがいい
 メタボ読書のすすめ
 読書の要諦は読後のフォローアップにあり

第2章 クオリティ・リーディングのための時間確保術
 朝30分の読書から始めよう
 朝型読書のメリット
 どうしたら朝2時間を確保できるか
 週末を制する者が勝つ
 週日を制する者が週末を制する
 「スキマ時間」を過大評価するな
 「適時適書」を心がける

第3章 クオリティ・リーディングのための本の選び方
 読書の目的を明確化する
 30代は拡張志向、40代は収束志向
 「フォーク型読書法」のすすめ
 自分の本棚を眺めてみる
 自分のホームグラウンドを持つ
 リアル書店とネット書店を使い分ける
 新刊本はリアル書店で購入する
 リアル書店でのセレンディピティを大切にする
 ネット書店では中古本と洋書を買う
 「仲間褒め」と「自己規制」が横行する書評
 書評者名は匿名にすべき
 参考になるネット書店の書評
 ライバルに差をつける本の見つけ方
 本の中で紹介されている本に注意を払う
 人に読書好きであることを知らせる
 ジャーナリストの書いた本は読むな
 口述筆記本は買うな
 文章が生理的リズムに合わない本は読むな

第4章 クオリティ・リーディングのための本の読み方
 社会人の読書で常に意識すべきこととは何か
 「適時適書」のすすめ
 「スキマ時間」には何を読めばいいか
 「適法適書」のすすめ
 お手軽・雑学系の本はどんどん読み進めていく
 新書・文庫系の本は中身を見て読み方を変える
 学術文庫系の本の読むときにはペンとノートを用意する
 一般書は「スキマ時間」に読む
 専門書を読み始めたら決して途中で投げ出さない
 静寂な時間を確保する
 背伸びした読書を目指そう
 何度も読み返す本を持つ
 自分で問いを立てて読む
 「批判的読書」は「非難的読書」ではない
 「批判的読書」と「共感的読書」を使い分ける
 本を万能だと思ってはいけない

第5章 クオリティ・リーディングのためのフォローアップ
 人間は忘れる動物である
 ノートを使う
 「もったいない」という気持ちを大切にする
 読後フォローアップの3つの目的
 実践で活用するための読後フォローアップ
 知識や情報を獲得するための読後フォローアップ
 考えるための素材を集めるための読後フォローアップ
 心を動かされた箇所に印をつける
 書き写しは10箇所に厳選する
 魅力的な見出しをつける
 読んだ本はできるだけ早めに書き写す
 テーマが決まるまではノートを作らない
 ノートを毎日読み返す

読書の質を高めるのに役立つブックリスト

あとがき
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・本の中で線を引くことについては、著者にとって「だいじな」ところではなく、自分にとって「おもしろい」ところにするという「自分本の読書」を優先。そして読後のフォローアップを本を読むこと以上に重視する

・新聞朝刊の第1面最下段の書籍広告を注意深くみること。ここに広告を出す本には、広告元の中小出版が自社の運命をかけるような自信作が多くなっている

たまには私たちも多少背伸びをして、少し頭を使わなければ理解出来ないような本にも手を伸ばして読む必要があるのではないでしょうか

・何度も読み返す本
ジョージ・ギッシング 『ヘンリ・ライクロフトの私記 (岩波文庫)
マルクス・アウレーリウス『自省録 (岩波文庫)
セネカ『人生の短さについて 他二篇 (岩波文庫)
デール・カーネギー『人を動かす 新装版
カール・ヒルティ『幸福論 (第1部) (岩波文庫)
森信三『「修身教授録」一日一言

・ノートに書き写していく作業の留意点
①書き写す文章は10カ所程度に厳選する
②魅力的な見出しをつける →読み返しを行いやすくするため
③読んだ本はできるだけ早めに書き写す




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