クラウドコンピューティングを使って「オフィスのない会社」「働く場所を自由に選択する
会社員」といったワークスタイルを実践している人たちを紹介したり、クラウドの使い方
などが紹介されています。
ちなみにこの本ではそれを「ノマドワーキング」と呼んでいますが、「ノマド」とは
日本語に訳すと「遊牧民」。
つまりラクダという砂漠で最強の乗り物を駆り、オアシスからオアシスへと移動しながら
生活していくように、狭苦しいオフィスを出て、様々な場所を移動しながら働くことを
薦めています。
今回は、クラウドの使い方も書かれていますが、ノマドを行う上で必要な能力
について、まとめたく思います。
能動的に行動し、何のために仕事をしているのかという
価値観をしっかりと持って、
新たなワークスタイルを実践している人たちが、
ノマドなのです。
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目次
はじめに
第1章 ノマドワーキングのすすめ
第2章 アテンションコントロール
第3章 情報コントロール
第4章 コラボレーション
第5章 クラウドを使いこなす
第6章 ノマドライフスタイルの時代へ
あとがき
さくいん
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◆ノマドとは
1.本質的なフリーランサー
→どこでも仕事ができる
2.パーマネントコネクティビティで働いている
→自分から望んで仲間や友人、家族、同僚たち、そして仕事ともつながっている
3.アテンション(注意力・集中力)をコントロールする人たち
→セルフコントロールができるから、一人の場所でも仕事を完璧に仕上げることが
できる
4.鍛え上げられた情報強者
→情報を自由自在にコントロールする力を持ってこそ、自由なワークスタイルが
実現させることができる
◆アテンションコントロール
アメリカの著名なジャーナリストのデイヴィッド・ブルックスは、2008年暮れに、
ニューヨークタイムズ紙に書いたコラムで、以下のように言っています
「アテンションコントロールは、究極の個人のパワーだ」
ビル・ゲイツのような成功者をたくさん取材したブルックスは、成功した人たちには
2つの共通した大きな能力があるという。
1.「明日は今日よりもずっと良くなる。そしてわたしは明日を実現するパワーを持っている」
という強い信念を持っている
2.成功者はアテンションを意識的に集中させる驚異的な能力を持っている
そのためアテンションコントロールを手に入れれば、
1.自分の持っている時間を自由自在にコントロールすることもできるようになります。
2.自分の気持ちが勝手に動いてしまうのを抑制でき、系統だって仕事の戦略を
立てることができる
3.困難な状況に直面しても、うまく適応して乗り越えていく能力がうまれる
4.さまざまな課題や難問をずっと抱え続けて、その中身を何度もチェックして
考え直すことができるようになる。
ではどのようにして、アテンションコントロールを身につけられるのか?
ここで著者の佐々木氏は以下のように書かれています。
「無理をして必死に集中しようとする努力は必要としない。必要なのは、アテンションを
コントロールするシステムを構築すること」
そのためには
「仕事のサイクルと身体のリズムを、うまくかみ合わせるシステム」が必要
具体的には
「疲れてダラダラしているときには、ダラダラしていても大丈夫な仕事を割り当て、
アテンションが高まっている時には、アテンションを必要とする仕事を割り当てる」
方法としては
「仕事の内容を分類すること」
ACDCプロセス
Acquisition(取得する) →メモ・やるべきこと・アイデアなどを取得するプロセス
Classify(整理する) →メモ・やるべきこと・アイデアなどを整理するプロセス
Dig(掘り下げる) →メモ・やるべきこと・アイデアなどを掘り下げるプロセス
Collaborate(連携する) →メモ・やるべきこと・アイデアなどを連携させ、
実際の業務に取りかかるプロセス
取得・整理はリラックスした状態のときに、掘り下げる・連携は集中したときに行うように
します。
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