そのマイヤー氏との交渉の場面からスタートします。
最初は本田健さんの『ユダヤ人大富豪の教え』のように、架空のお話なのかな? と思っていたのですが、どうやら本当のようで、その後はマイヤー氏との話は少しはずれ、マークさん自身の数々の交渉のエピソードの紹介がつづられています。
最近、自分の営業(交渉)がお客様の言いなりになっているような気がしたので、自分の交渉力を見直す上で、この本を読んでみました。
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目次
プロローグ ~私が「マーク」でなかった時代~
CHAPTER1 ユダヤ人に学べ!
どんな相手も「手玉にとる」技術
CHAPTER2 どんな国でもOK!
海外でたたきこまれた「負けない」技術
CHAPTER3 交渉のゴールを決める!
手ごわい相手にも「YES」と言わせる技術
CHAPTER4 交渉のあともビジネスは続く!
相手も自分も満足する「WIN-WIN」の技術
エピローグ ~私が「マーク」になったわけ~
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・交渉力を身につけるにためには「自分を売る」という要素が求められる。国を問わず一流の
ネゴシエーターはみな、目の前の相手にどう向き合うか、自分をどう印象づけるかを常に意識している
●手玉に取る技術
・相手に好印象をもたれることで、その後のやりとりがスムーズに行くことも十分にあり得る。特に、
厳しい契約をまとめたいときは、まず相手に好かれるというのが絶対的な第1条件となる。
・交渉においては、事前に相手について知ることも必須である。そしてその情報を元に、自分をさらけ
出し、自然に相手が自分のことをしゃべるように持っていく。
・交渉内容によっては、座る位置まで考えて決める。
・大勢のミーティングの場などでは、ナビゲーター役を買うことで、自分でこの場をコントロールできる。
つまり自分に都合の良い順番で話の展開を行うことや、話を軌道修正することも可能であり、
交渉を有利に運ぶことが出来る
・必ず「YES」と言わせたいなら、ホワイトボードに立ち上がって内容などを書き込むようにする。
相手は座っており、自分は立っているため「先生視線」となり、相手に強い印象を与えることが出来る
・相手に先に話をさせ、主張を論理的に組み立てる
・数字は説得力を持つばかりでなく、スラスラとデータを並べることで相手の注意をそらし、そのすきを
ついて自分の主張を通すためにも効果を発揮する。
●各国から学ぶ
・3つのポイント
①わからにことは「わからない」と言う
②あらゆる意見に対して「聞く耳」をもつ
③「思っているだけでは伝わらない」と知る
・アメリカ人から学ぶ
①スマートで威圧感がある話し方で一気に主導権を握ると、優位なポジションを確立できる
②相手に話す余地を与えてやる
・イタリア人から学ぶ
①笑顔のあいさつで第一印象をよくし、本番前の雑談でリラックスムードを作る
②楽しい雰囲気の中でこそ、交渉の目的と最終ゴールきちんと確認しなければならない
・インド人から学ぶ
相手が主張する話に対して自分が論理的に納得するまで、逆に論理的な質問のシャワーを
浴びせることで、相手を疲れさせ、妥協して交渉を終えるように仕向ける
・フランス人から学ぶ
①十分に事前準備をし、知識を蓄えておく
②勝手気ままな会話術をマスターする
③「YES」をすぐに言わない
④とにかく体力をつけておく
●交渉技術
・交渉においては、ゆらゆら揺れ動く自分の気持ちが一番の障害となる。そのため交渉を行う前に
「交渉の目的とゴール」「これ以上は絶対譲れないこと」「ここは折れてもよいこと」をメモしておく。
・正しい交渉のテーマ設定は
①双方が自分の言い分を相手に伝え、それから合意点を探っていく
もしくは
②自分がテーマを決めてしまう。
・駆け引きの2つの法則
①「なるなるとほしくなる法則」
②「引かれると戻したくなる法則」
・相手のリスクが少ない方から小さな要求をしていけば、当初考えていた大きな要求に関しても
YESと言わせることができる
●WIN-WINの技術
・相手の信頼を得ることは、何より大切なこと。信頼を得れば、多少交渉が難航しても、最後のところで
合意点が見つかる
・ポイントは、まず相手に歩み寄り、その分の自分のリスクを補強する新たな条項を付け加えること。
賢い代替案は、お互いをハッピーな結末に導いてくれる
・相手が感情的になってきたら、落ち着かせる技術を身につける。
一番の方法は、言葉に出す前に踏みとどまって考えてみること。
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