~ 3 ~
女子高で育った私には
大学生なんてそこらへんにたくさん恋が転がってるもんだと思ってた。
そう、『あすなろ白書』みたいに。
でも現実はそんなキラキラしたもんじゃなかった。
友達はラクロスの仲間のみ。
授業も出ずに、いつも図書館の前のベンチに座ってた。
ベンチですることと言えば、人間ウォッチング。
もとい、「かっこいい人ウォッチング」・・・
そこそこバカじゃなくて、そこそこ名の知れた大学には
かっこいい人というのは結構いるもので。
神戸という土地柄、おしゃれな人もたくさんいた。
大学生にもなって『部活が恋人』の私には無縁だったけれど。
私の大学はグランドが少し離れたところにあって
色んなクラブの人は大学からバスに乗ってグランドに行く。
アメリカンフットボール、ラグビー、剣道、テニス。
女子だけのクラブはラクロスとチアリーダーぐらい。
バスの中はなんちゃって『あいのり』状態。
のはずが・・・
全く何もなかった。
他のクラブとの交流もなければ、ましてや恋が生まれることもなく。
私たちはただ、グランドに向かう手段としてのみバスを利用していた。
一番健全で一番学校の意思に従った使い方である。
グランドへの道のり、流れる景色、揺れるバス。
考えてたことといえば「恋がしたいな~」ってことばっかりだった。
~ 2 ~
20歳、大学2回生の夏。
私は蜃気楼が漂うグラウンドにいた。
女ばっかりでオレンジのボールをひたすら追いかけ、
何が楽しいのか、声を張り上げ汗をかいていた。
ラクロス。
私の青春。
9時から練習は始まり、走って転んで3時間。
ランチは学校の生協でカップラーメン。
あぐらで1.5倍のラーメンとおにぎり。
炭水化物の多量摂取・・・
日焼けした肌はチョコレート色。
女らしさのかけらもありゃしない。
そんな私の毎日にもピンクの光を射してくれる人がいたんだ。
ラクロスの先輩。
Tさんだった。
~ 1 ~
B型。
しし座。
27才 女子。
ちょっと名の知れた企業でそれなりの仕事。
毎日、それなりに楽しく、それなりに幸せ。
心通う親友数名あり。
何が不満って訳でもない。
満たされることなんて一生ないのでしょう。
生きるなんて死ぬまでの暇つぶし。
それでも泣いたり、笑ったり、恋をしたり。
毎日生きてる。
時間は過ぎてく。
