昨日 母親の所へ行ってきた
相変わらず 人の顔を見れば
もう 耳聞こえないし 目も悪くなるし
大変よ~~~~
私も 一緒にいるだけで鬱々してくる
大きな声で叫んでも
聞こえない時は何をやっても聞こえない
筆談で伝えたい事を書くけれど
その瞬間わからない事は
どうやっても伝わらない
ふと
母親のアパートに着くまでに小さな公園があって
そこに何本かの桜が綺麗に咲いてたのを
思いつき
ねぇ 桜見に行こうよ
と誘いだし 散歩に出かけた
最初は
この前デイサービスに行く時 車の中から見た
だの
ベランダからも違う桜が見えるからいい
だの
あれこれ文句をつけていたけれど
いざ目的地に着いて
真下から 満開の桜を見上げると
さすがに綺麗だねを連発した
そのうち
小さな子供が若いママとやってきた
母親と同じように桜を仰ぎ見て
あーちゃ(ママの事だね きっと)ちれーね
と可愛く笑う
その公園に設置されてる滑り台に来て
私たちに気がついたその子
滑り台に乗りたいけどこちらが気になる様子
チラチラ見てやめて また見て……の繰り返し
子供好きな母親は ニコニコしてる
私は
オバチャンにすべるとこ見~せ~て
って言うと
パタパタ登って行ってスーっと滑って見せる
私が拍手してあげると嬉しそうにして
ママにもう1回いい?という仕草
ママから許しを得ると またパタパタ ………
それが楽しかったのか母親が声を上げて笑う
最近は そんな声を聞くこともなかった
帰る時も
その子がこちらにいつまでも手を振ってくれて
母親は 何度も可愛いねを繰り返した
少しは気分転換になっていたらいいなと
引っ張り出して良かったと思った
そして
今日は 義母の命日である
一応は 花を飾り お茶を入れ変え
線香を灯した
ふと こんな事を思い出した
義母がお骨になり 葬儀所から帰宅するために
タクシーを呼んだ
その時
今年のように 早く桜が咲いてて
すでに満開だったと思う
葬儀所から走りだした時
私たちが乗ったタクシーの他に
道には 車も人もいなかった
両脇の桜並木が すでに散り始めていて
時折の風に花びらが舞って
それは綺麗な 義母の“見送り”に思えた
あの時の光景は
きっとずっと 忘れないだろう
今から思えば
あのタクシーの運転手さんは
桜並木の道をわざわざ走ってくれたのかもって
思ったりする
私が住んでる地域では
今日は いわゆる花曇り
我が家から見える桜の木も満開だ⤵️
でも 今夜から荒れ模様の予報
今年は これで見納めかもしれないな