登場人物は 2人の初老の女性
1人は 夫が女を作って蒸発された A子
もう1人は その“夫”と暮らしていた B子
A子は パートで働きながら 1人で暮らしていた
B子は “夫”と細々ながら暮らしていたが 何年か前に1人になった
ある時 2人は 出会い 仲良くなる
B子は “夫”の過去を知っていて A子に申し訳ないと思っていた
できたら A子に “夫”が亡くなった事を知らせ 謝りたい …… と………
A子はエンディング・ノートをつけていて
『死ぬ前に やりたい事』を たくさん書いていた
「 まだ そんな物 書かなくても…… 」と言うB子に
「 だって “何が起きるかわからない”じゃない
それに いざ書き残しておきたいと思ったときに
自分の身体や“頭”が しっかりしてるとは限らないし ……」
A子は その言葉どおり やりたい事や楽しそうな事を
見つけては 実行していく
そのうちに 引込み思案なB子も巻き込み いろいろな経験をする
その都度 “エンディング・ノート”の項目をチェックして喜んでいる
ある時 ……… B子は このままではA子に申し訳ないと
自分の正体をA子に明かそうとするのだけれど
その前に A子は事件に巻き込まれて殺されてしまうのだ
B子は 本当の事を早く話しておけば良かったと嘆くのだけど
実際は A子はとうの昔にB子の事がわかっていて
それでも 何も変わらず B子と接し続けていた
それどころか まるで 自分が先に逝くことを知っていたみたいに
B子の誕生日に 普段飾り気のない彼女に
パールのネックレスを用意していた事がわかる
そして “エンディング・ノート”の 未チェック項目に
誰 か を 許 す 事
…… と 書かれてあった………
長い前置きになってしまったけれど
私は このドラマを見て 本当に考えさせられちゃったんだ
本当はサスペンスだから 犯人やら刑事やらが関わってくるんだけど
内容としては 脚本家も この部分を訴えたかったんじゃないかな
1生に1度は 〇〇に旅行したい
死ぬ前に 高価な美味しいものを食べたい
昔の知り合いに会っておきたい
本音を 言っておきたい
できうる限りの楽しいことをしたい
今 考え付いたところで 私にはこんな事しか思い付かなかった
このドラマのA子のように
『 誰かを許す事』なんて 思えるのだろうか ……?
私も 最近 “エンディング・ノート”を書こうかと思っている
自分の思考が しっかりしてるうちに ………
まだまだ 先の事だと思っていても 本当に“何が起きるかわからない”のだ
思い付いた時に メモのように綴ればいいだけのはず
A子も 願いが叶うと その項目を線で消していき
新たな願いを書き加えているシーンがあった
それで ……… いいんだよな ……… って思った
今の私には 誰かを許す事なんて 書き込めない
どこかで 許す対象の人が苦しんでればいいのに……なんて
とてつもなく 不埒な事だって考えてる
それでも いつかは 『もういいや』って 思えるのだろうか
私の“エンディング・ノート”に
なぜか 自分の終わり方にも 不安が増してくる
今日この頃だ ……………
月曜日の朝から 重たい話で ごめんなさい m(._.)m