嫌がる猫を押さえつけて

薬をのませ続けているけれど


モコは目にも症状が出ているし
ちゃちゃは鼻水が酷くなってきて
ずっと鼻をブクブク鳴らしている。
この2匹だけでなく
少しずつ良くなってきているこつぶも
まだ症状が軽いノラさんも
鼻がきかないようで
どんなエサを出してもほぼ口をつけない。
病気のせいで体調が辛い、というのもあるけれど
薬の副作用で吐き気や食欲が落ちる、というのがあるので
そのせいもあるだろう。
しかし何より
猫は匂いで食べ物を判断する動物なので
鼻がダメになると
それだけで食べられなくなってしまうから
どんなエサやおやつを出しても食べないのは仕方のないことなのかも知れない。

こんな時飼い主は
辛そうな猫たちに
何もしてあげられない無力な自分が嫌になる、というのが普通だと思うのだけど
母は
時折何度もクシャミをするこつぶを見て
なんだそれ!と笑った。
勿論彼女は
猫たちが病気で苦しんでいることを
充分理解しているし
連日のように注射を打たれる猫の姿も見ている。
なのに何故笑えるのか
私には全く分からない。
多分連続したクシャミの音を聞いたことがなかったから
コミカルだと感じているんだと思うけれど
苦しんでいる猫を見て
一瞬でも「おもしろい」と思う気持ちは
私にはない感情で
この人とは根本的な部分から違うんだ、と
改めて思った。

知識がない人は「風邪」と聞けば
人間の軽い風邪と同じだと考え
ちゃんと食べて2〜3日寝てれば治る、と思うのかも知れないけれど
猫風邪はそんな簡単なものではない。
ある程度の口呼吸をしても大きな問題がない人と
通常口呼吸をしない猫では
苦しさの度合いも全然違う。
それに人間だって
持病や薬の影響で
たかが風邪でも命にかかわる、という人もいる。
自分が持っている少ない知識だけで
勝手に大丈夫と判断したり
その症状をからかったり笑うのは
とても愚かなこと。
それを誰かから教えてもらわなければ
理解出来ないのだろうか、と
今日も溜息の私なのでありマシタ。