我が家にやって来る野良猫軍団は

不特定多数の猫たち、という訳ではなく

完全にメンバーが決まっている。

他のオス猫を一切寄せつけないモジャと

気性が荒くて

オスだろうとメスだろうと

気に入らないヤツには飛びかかって攻撃する二代目ママが

いつも目を光らせているので

新入りがやって来ても

大抵は数日で追い出されてしまうからだ。



なので

我が家の玄関先に

知らない猫がいる、という状況は

ほぼないのだけど

昨日母が

クロ子(1号のこと)と似てる

耳が切れてない見たことない猫がいるけど

どーするんだ?と言ってきた。

この地域の野良猫たちは

それぞれエサをくれる家が決まっているから

新入りは子猫か、もしくは1歳未満の若い猫くらい。

猫は大人になってくると

今までの縄張りから追い出されてしまうことが多いので

大抵は何も分からないまま放浪することになり

怪我をしていたり

お腹をすかせている子が多いから

とりあえず

モジャやママに追い出される前に

エサだけでも、と思って玄関先に出た

…のだが



そこにいたのは

どこからどう見ても2号だった。


1号も2号も二代目ママの子供で
子猫の時から我が家に通ってきている猫で
2匹とも
尻尾の長い短毛の白黒猫ではあるけれど
1号はメス、2号はオスなので
2号の方がちょっと大きいし
それより何より
ご覧の通り顔が全く違う。
確かに2号はモジャを恐れて
今は月に数回しか来なくなっているけれど
それでも長年通ってきている2号を見て
サクラ耳以外の違いを見つけられないで
サクラ耳じゃないから知らない猫だ、と思った母の記憶力は
一体どうなっているんだ?と思った。

そういえば
1号たちが生まれて間もない子猫だった頃
彼らを餌付けしていた老人たちも
1号と2号の見分けが出来ていなかった。
年寄りだから仕方ないんだ、と
母は言うけれど
彼らも母も今の所
アルツハイマー的な診断はされていないし
私には全て同じに見えるパチンコ台や
韓国時代劇に出てくる俳優の違いは
ちゃんと分かっている訳だから
要は
興味があるかないか、というだけのこと。
会ったこともない俳優の顔は覚えるけれど
何年も餌付けしている猫の顔を
ちゃんと見て覚える気はないってことなんだなぁ、と思うと
改めて
私とは価値観が違い過ぎて理解不能だわ、と思った。
…っつーか
普段年寄り扱いされたら
顔を真っ赤にして怒るクセに
都合が良い時だけ
もう歳なんだから仕方ない!と言い訳するって何なの?と
今日もイライラが止まらない私なのでありマシタ。