はじめは本当に寒かったので、引っ越す前日にでもエアコンをかけつぱなしにしておけばよかったなあ、としみじみ思った。
四月になると暖房はいっさい必要なくなった。
日が昇るのが早まったおかげで、朝から暖かいのである。
太陽の高度が上がったおかげで日中も日陰にならず順調に蓄熱して、なんと夜まで暖かさが保たれていた。
この家は日照さえあれば暖房要らずのようにすら思えてくる。
だがまあ、春は戸外の気温も高いので、家の保温性能もそれに助けられていたということだろう。
五月は、毎日のように窓を開けて、外のさわやかな空気を取り込んでいた。
しかしこれは季節柄というか気分的なもので、たとえ一日中窓を閉め切っていたとしても、閉塞感というものは全くない。
わが家はすぐ裏に線路があるので、窓は閉めておいたほうが静かでいいくらいだ。
が、やはり新緑の香りを運んでくる五月の風は、ぜひ家に招き入れたい。
開放的な気分につられて、ダンパーを開けたのもこのころである。
