楽曲解説:「外の國にて」 | Gayoのブログ

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とりあえず、ブログで時間をみつけては、全曲解説していこうと。最初に「馬車」を解説したけれど、次は「外の國にて」。みなさまから、あの曲の解説知りたいというのがあれば、ドシドシリクエストどうぞ。

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で、リクエストは、アメブロへのコメントか、gayo_nakagaki@yahoo.co.jpへ。

新しいメールアドレスは、いまだサーバー障害中。Websiteだけでも稼動しているから、よしとしよう。

変更したばかりなのに、ご迷惑おかけします。

前のURL:http://home.t03.itscom.net/koto/

は、すでにLinkきれています。しっかり削除されていました。Web移動を告知する時間がなかったことお詫びいたします。(2週間ほどインターネット環境になかったため)


そんなViennaと似た状況を東京でも味わっていたGayoでした。


本日の解説は、「外の國にて」(とつのくににて)。

これ、英語のタイトルつけるとしたら、なんてつければいいですか?

そうそう、「馬車」っていうのも、そのまま2頭立ての馬車って・・・英語をつけるのか、違う風にかえたらいいのか。

「馬車に乗って」とか?あぁ、「気球にのってどこまでも」を思い出した。合唱コンクール(校内)でよくクラスごとにやらされたな。課題曲だった。イントロは、二十絃箏でできるんですよ。実は。(イントロとあとちょっとだけね)




■「外の國」にて


これは、2009年11月24日に日本を出発して、32日間オーストリア・ウィーンに滞在したときの音日記の中の最初の1曲目。知らない街ウィーンに夕方遅くに到着して、知らない駅までリムジンバスで行き、「降りるんだよ」とドイツ語だか英語だかで教えてもらい(多分英語?)、そこからタクシー(楽器といっしょに)でお借りした部屋までいった。だんだん薄暗くなってきていて、不安だらけの初日。シューベルトガッセの通りで、運転手さんに「多分ここ」といわれて、荷物と一緒にたたずむ。えっと、入り口は・・・どこ!


15分くらい、大きな楽器と、トランクと一緒に悩む。住所は書いてあるけれど、とびらには住所の番号が書いてあるけれど。入り口には、いっぱい呼び出しブザーボタンが・・・(これ機能してないらしい)。


すると通ったおじさんが、どした?と多分ドイツ語で話しかけてくれたのでしょう。住所みせたら、なんと私が荷物といっしょにたたずんでいたところでよかった。タクシーの運転手さん、さすが。


そして、そこから荷物の搬入。大きな楽器、大きなトランク、そしてあずかった雑誌とCDの大きなバッグ。

「3大BAG」・・・

・・・

そりゃ、オーバーウェイトしますわ。10kg=6万円弱。いきなりの成田での出費で、ショボンとしていたところに、初めてのお国にひとり楽器とともに降り立つ。


ま、感傷にひたっていてもしょうがないです。

荷物を入れ終わって、とりあえず、楽器ひろげて、チェック。といってもどこが傷んでいるかわからない。すでに自分でかなり気合いれて傷つけてあるから。もうこの楽器買って20年目だもの。


到着して、右も左もわからず、散歩もこわくていけず。

正直「きちゃった・・・・」という感覚。

こういう行動を起こしたことがないGayoですから、初めての体験。

ワクワクするより、なんかショボンとしてしまう。


なんで、ウィーンにきたのか、いろいろな事情はあったのだけど、これもめぐり合わせなのだろう。ひとつの行動を起こすと、周りもいろいろ変化する。これあたりまえ。行動を起こさなければ何も変わらない。


行動を起こす勇気をもてた自分にエール。


と、エールを送るのはいいのだが、やはり何をしていいのかわからない。

時差ぼけというのもきっとあったのだろうけど、いきなり寝てしまった。

6時過ぎていたな。7時前だったかな。夜の。




目が覚めたら、夜の9時くらいだった。

自分に課した「音日記」30曲は、明日の25日からやるつもりだった。だって、24日はあと6時間しかないし。


そんな甘い自分がちょっとよろしくないと感じて、夜の9時から1曲つくってみた。


初めての外国、知らない土地、理不尽な思い、これから先の32日間の不安、そんな心理状態から、遠く日本を思い出し、そして自分の過去の人生、邦楽の世界にいたころを思い出し、そして今自分がいる場所を強く感じたときの曲。全体的に、日本・和の匂いを感じる作品になっている。


「外の國にて」、國という古いほうの字体を用いてほしいこと、外を「とつ」と読んでほしいこと。

表音するときは、この二つに気をつけてもらいたい。この日から始まる音日記、最初の作品。

「エスキス」というのは、フランス語の絵画用語で、下書き、スケッチという意味がある。

そのくらいの気楽な気分で、ラフだけでもいいから、毎日音楽を生み出していこうというオーストリア滞在でした。


Gayo


DATA『外の國にて』

・二十絃箏ソロ

・作曲:2009年11月24日23時

・初演:2010年2月5日「Gayo Origin Live 2010 act.1」銀座TactにてGayoによる演奏

・「Viennaによせる33のエスキス」が、Op.31にあたるため、枝番号をつけて、Op.31-1とした