世界フィギュア2024、男子シングルはアメリカのイリア・マリニン選手が異次元の演技で優勝!鍵山選手が2位に入りました!宇野選手は4位、三浦選手は8位。

そして3位表彰台はフランスのアダム・シャオ・イム・ファ選手。ある意味、今大会、一番衝撃的だったと言ってもいい選手でした。

 

あと中国のボーヤン選手を楽しみにしていたのですが、SPでミスが続きFSに進むことが出来ず残念でした。

 

 

競技結果(ISUページ)

 

男子シングル 結果

 

◆1位 イリア・マリニン(アメリカ)

333.76(FS:227.79 SP:105.97)

FS最終滑走。物凄い演技でした。4回転ジャンプだらけの構成を、ここまで完璧に演じるとは……。ステップも見ごたえがありました。昨年の世界フィギュアではPCSが80.98だったのが今回は90.61と大幅に伸びています。いや、もう異次元の演技ですね……。

 

FS:ジャンプ構成

前半:4A  4Lz 4Lo 4S

後半:4Lz1Eu3F 4T3T 3Lz3A

 

 

◆2位 鍵山優真

309.65(FS:203.30 SP:106.35)

FS、3Aの転倒はありましたが、冒頭からの4S、4F、4T1Eu3Sは成功!前の宇野選手の演技に茫然としていた状態だったのですが、目を覚まされました。鍵山選手、ジャンプも表現もどんどん進化していますね。表現についてはカロリーナ・コストナーコーチがついたのが本当に大きいと思います。

 

FS:ジャンプ構成

前半:4S  4F  4T1Eu3S  3A2A

後半:3A(転倒) 3Lz3T 3F

 

 

◆3位 アダム・シャオ・イム・ファ(フランス)

284.39(FS:206.90 SP:77.49)

グランプリシリーズは好調で今回も表彰台候補と思っていたのですがSPでまさかの19位!3つのジャンプ全てミス(4Lz、3Aはマイナス、4Tのコンビネーションジャンプは入らず転倒)という信じられない結果に。

 

表彰台はもうないかと思っていたら、FSで、とんでもない演技をしてきました。FSだけだと2位、TESもマリニン選手に続いての2位で116.83です!宇野選手のミスが少なければ4位で表彰台はなかったのでしょうが、それでも凄い追い上げ。

 

でもこの演技が出来たのも、もう失うものはないと、開き直ったからこそというのもあるかもですね。本当は跳んではいけないバックフリップをプログラムの最後にやって2点減点されていますし。表彰台乗れないなら、やりたいことをやってしまえ!といった感じだったのかも(あくまで私個人の想像)。そしてフランス男子では久しぶりの世界フィギュア表彰台ですね。なんと2010年のブライアン・ジュベール選手以来です。

 

FS:ジャンプ構成

前半:4Lz  4T3T  3A2A  4S 

後半:4T  3A  3Lz1Eu3S

 

 

◆4位 宇野昌磨

280.85(FS:173.13 SP:107.72)

SPは1位でしたが、FS冒頭の4Loはqマークで転倒。次の4Fもqマーク。それでも、その後、ノーミスなら……とは思ったのですが、手をついてしまったり、いつもより演技の流れもスムーズではなかったなという印象です。

 

FS:ジャンプ構成

前半:4Loq(転倒) 4Fq  4T2T  3A

後半:4T  3A1Eu3F  3S

 

 

◆5位 ジェイソン・ブラウン(アメリカ)

274.33(FS:180.46 SP:93.87)

もう言うまでもない、さすがの表現力。今回もたっぷり堪能させていただきました!

 

 

◆6位 ルーカス・ブリッチギ―(スイス)

274.09(FS:180.68 SP:93.41)

SP、FS共に4回転ジャンプ成功!2本とも大きなミスなしで揃えてきました。FS、勢いがありましたねえ。

 

 

◆7位 デニス・ヴァシリエフス(ラトビア)

257.80(FS:168.38 SP:89.42)

4回転ジャンプはなかったものの、作品として見るとSP、FS共にとても素敵で感動しました。最後の特徴あるスピンは見ごたえがあります。ジェイソン・ブラウン選手と並んで高難度ジャンプがなくても十分魅せられる選手だと思います。

 

 

◆8位 三浦佳生

254.72(FS:169.72 SP:85.00)

SPでは後半の4T3Tが入らず点が伸びず10位スタート。FSは冒頭4Loと4Sで転倒してしまいました。でも後半4T3Tからの流れは素晴らしかったです!世界フィギュアで完璧な「進撃の巨人」が見たかったのですが残念……。でも三浦選手本人が一番悔しいですよね。

 

 

◆9位 ニコライ・メモラ(イタリア)

253.12(FS:160.02 SP:93.10)

SP6位で最終グループに入ってきました!FSは冒頭で4Lz跳んできました。イタリアは今回、グラスル選手、リッツォ選手が欠場で残念でしたが、メモラ選手も今後が楽しみな選手ですね。

 

 

◆10位 チャ・ジュンファン(韓国)

249.65(FS:161.44 SP:88.21)

昨年、世界フィギュアでは2位。FS、冒頭の4S、3Lz3Loはお見事でしたが、他のジャンプで転倒、ミスが出てしまいました。今季はグランプリシリーズから不調が続いていますね……。でも、ステップはキレキレで相変わらず恰好良かったです!

世界フィギュア2024、アイスダンスは、マディソン・チョック/エヴァン・ベイツ組が昨年に続き圧巻の優勝!王者の貫禄ですね。小松原美里/尊組はFD進出!最終結果18位でした。

 

競技結果(ISUページ)

 

アイスダンス 結果

 

◆ 1位 マディソン・チョック/エヴァン・ベイツ(アメリカ)

222.20(RD:90.08 FD:132.12)

FD、チョック選手の目力、存在感が強烈でした。最初の、時を刻む時計の針の音に合わせた機械的な動き、その後、ヴォーカルが入ってからのしなやかな身体の動き、最初から最後まで見ごたえがあり、目が離せませんでした。2人の息のあったツイズル、ステップも凄かった。

 

 

◆ 2位 パイパー・ギレス/ポール・ポワリエ(カナダ)

219.68(RD:86.51 FD:133.17)

FDの「嵐が丘」、今季一番好きなプログラムです。初めて見た時、その迫力に驚かされたのですが、どんどん良くなっていって今回は完成形を見たな!といった感じでした。とにかく全てが神がかっていたように思います。ギレス選手の、審判席に向かって掴みかかるような振り付けは何度見ても鳥肌が立ちます。壮大な曲調を全身を使って演じた表現力が本当に素晴らしかったです。

 

 

◆ 3位 シャルレーヌ・ギニャール/マルコ・ファブリ(イタリア)

216.52(RD:87.52 FD:129.00)

FD、指先、足先に至るまでに行き届いた美しい所作。とてもエレガントで、うっとり
魅入ってしまいました。

 

 

◆ 4位 ライアー・フィアー/ルイス・ギブソン(イギリス)

210.92(RD:84.60 FD:126.32)

FD、ロッキーのテーマに合わせた身体のキレキレの動きが見ていて爽快感がありました!足元だけでなく手元のこまかな振り付けも楽しかったです。エキシビジョンのようでありながら、しっかりと技術も詰め込まれたプログラムでした。

 

 

◆ 5位 マジョリー・ラジョア/ザカリー・ラガ(カナダ)

208.01(RD:82.30 FD:125.71)

FD、最終グループの一番滑走。最初は静かなゆったりした曲調。後半は曲調とともに、演技も観客もどんどん盛り上がっていきました。後半のリフトは見ごたえありました!

 

 

◆ 9位 ロランス・フルニエ・ボードリー/ニゴライ・サアアンスン(カナダ)

199.91(RD:75.79 FD:124.12)

昨年の世界フィギュアは5位でしたが、今回は順位を下げてしまいました。RDでちょっと出遅れてしまいましたね……。FDのノートルダム・ド・パリ、情感たっぷりで良かったです!来季の活躍を期待しています!

 

 

◆ 18位 小松原美里/尊

173.90(RD:66.92 FD:106.98)

なんとRD20位でFD進出とのことで、ほっ……。FDのプログラムは「Loving you」。曲調に合わせたしっとりした雰囲気が素敵でした。最初のツイズルが合っていて良かったですね!

 

 

世界フィギュア2024、女子シングル、日本からは坂本花織選手、千葉百音選手、吉田陽菜選手が出場。SP4位スタートだった坂本花織選手が逆転での優勝!3連覇を達成しました。

 

競技結果(ISUページ)

 

女子シングル結果

 

◆1位 坂本花織

222.96(FS:149.67 SP:73.29)

SPは4位でしたが2位~4位はほとんど点差がない状態。FSは貫禄、圧巻の滑り!最初から最後まで勢いが止まりませんでした。もうさすがとしか言いようがありません。

 

 

◆2位 イザボー・レヴィト(アメリカ)

212.16(FS:138.43 SP:73.73)

FS、圧巻だった坂本選手の後の演技。可憐な雰囲気ですが、ジャンプでは絶対に失敗しない!というような力強い意地のようなものを感じました。qマーク、!のついたものもありますが、全てのジャンプを見事に決めました!ステップ、スピンも素晴らしかった。今季一番の演技だったのではないでしょうか。

 

 

◆3位 キム・チェヨン(韓国)

203.59(FS:136.68 SP:66.91)

昨年の世界フィギュア6位、先月の四大陸選手権で2位と存在感を強めている選手。一つ一つの要素を、丁寧に、確実にこなしているという印象。失敗する気配がありませんでしたね。

 

 

◆4位 ルナ・ヘンドリックス(ベルギー)

200.25(FS:123.27 SP:76.98)

SP1位からのスタート。FS、最初の勢いは良かったのですが、3Lzが2Lzになったり、途中転倒があったりと、ミスが続いてしまいました。でも、醸し出す雰囲気と、個性的な表現力はさすがでした。

 

 

◆5位 キミー・レポンド(スイス)

196.02(FS:133.38 SP:62.64)

SP12位からの総合5位。FSだけだと4位です。次々とジャンプを決めていって凄かったです!スイスの選手、伸びてきていますね。今後が楽しみです。

 

 

◆6位 イ・へイン(韓国)

195.48(FS:121.93 SP:73.55)

昨年世界フィギュア2位。四大陸選手権では11位と成績が奮いませんでしたが、SPは2位スタート。調子を戻してきたか!?と思ったら、FSはちょっとミスが続いてしまいました……。最初動きが硬いような気がしたので緊張していたのでしょうか。後半のステップは伸びやかでしたが、表情は硬いままだったような気がします。

 

 

◆7位 千葉百音 

195.46(FS:132.82 SP:62.64)

SP、後半のジャンプが抜けてしまい13位スタート。FSは1つジャンプのステップアウトがあったものの、全体的には綺麗にまとめてきました。総合7位まであげました!SPのジャンプの抜けがなければ!と思ってしまいますね。

 

 

◆8位 吉田陽菜

194.93(FS:130.37 SP:64.56)

FS、冒頭、綺麗な3A!(pマークでした、残念…)その後、3Lzの転倒が1つありましたが他のジャンプは大きなミスなくまとめました。鶴がテーマのプログラム、後半の躍動感あるステップが素敵でした。

 

 

◆9位 リヴィア・カイザー(スイス)

187.24(FS:123.15 SP:64.05)

FS、大きなミスなくまとめました。後半の伸びやかなステップが良かったです!

 

 

◆10位 アンバー・グレン(アメリカ)

186.53(FS:122.00 SP:64.53)

全米女王。SPは9位スタート。FS、冒頭の3A決まりました!その後のコンビネーションジャンプは良かったですが、3Sが2Sに、後半は3Lzが1Lzに、3Lo、3Fも回転不足となってしまい点数が伸びませんでした。3Aが入ったので、その後のジャンプも成功していれば上位に入れる可能性があっただけに残念です。