とっても元気な赤ちゃんでした。
よく飲み、よく寝て、よく笑う子。




今後も問題なく、健康で元気に育ってくれますように。


2022年7月7日
七夕の日
そんな願いは見事に打ち砕かれ、地獄に突き落とされた日でした。


少しさかのぼって半月前、
気掛かりなことがありました。
それは日中も寝る時間が増えたこと。
昼寝から起きて1時間しか経ってないのにまた寝てる…
しかし起きている時は元気でした。

もう一つは、
離乳食が始まってから便秘がちになったこと。
この頃は1週間近く出ないこともあって心配していました。

それから少し経って7月に入った頃
いよいよ便秘がひどくなって、頭に汗をかいて泣きながらうんちを出すようになったかのた。
この頃には前より元気がなくなっていて、
おもちゃにもあまり興味を示さなくなっていました。

大丈夫なんだろうか。
コロナを言い訳にあんまり外に連れ出したりしなかったから刺激が足りなくて無気力になっちゃったのかな…
それとも軽い夏バテなのかな…

私はお散歩の回数を増やしたり、
おもちゃで気を引こうとしたり、
元気のないかのたに必死になっていました。


7月5日
かかりつけの小児科に受診をし、
便秘と元気のなさについて相談をしました。

先生からは便秘のお薬を出しますとのこと。
他に悪そうなところはないし、
便秘が治ったら元気も出てくるんじゃないか、と言われました。


7月6日
いつものようにベビーカーでお散歩に出かけました。
途中でかのたの様子を見ると身体が右側に傾いていました。
体勢を元に戻しても少ししたらまた右に傾いている。

家に帰ってもこんな状態↓


床にぺたんとなってひたすら指を吸っていました。


パパも心配してかのたをあやそうとしてくれました。
しかし笑った表情がなんかおかしい。

パパ「なんか顔面麻痺みたいな笑い方してるけど大丈夫この子?」

左側しか笑っていませんでした。

明日もう一回小児科で診てもらおう。
私は心がザワザワしながらかのたを寝かしつけました。


そして7月7日の朝
かのたをこしょぐって笑わせてみると、
やっぱり左の口角しか上がらない。
試しに両手を持ち上げてぱっと離してみると
右手だけがだらんと落ちてきた。

おかしい…!!

かかりつけの小児科に診療時間前でしたが電話をしました。
上記のことを話すと、ここに来るより大きい病院に直接行ったほうがいいと言われました。

若干パニックになりながら家の近くにある大きな病院に3件電話し、
3件目の病院でやっとすぐ診ますと言ってもらえました。

急いで準備をしていると、
かのたがずり這いで右手を引きずりながら
健気に後追いしてきて、涙が溢れそうでした。


病院に到着し、
一通り診察をしてもらって先生から一言

「明らかに麻痺があります。
 これから緊急入院してもらって
 脳の詳しい検査をしましょう」


まずかのたがコロナのPCR検査をする為
私は一旦退出することになりました。
外に出ると、心配して駆けつけてくれた実母がいました。
かのたの前では泣くまいと必死に堪えていた涙が溢れてきました。
周りには人も大勢いましたが
わんわんと大きな声で泣いてしまっていたと思います。

「大丈夫、大丈夫だから」

母も必死に涙を堪えて励ましてくれました。

パパも仕事を早退して来てくれました。


続いて頭部のMRIを受けることになったかのた。

MRIは通常、検査中に動いてはいけないので
赤ちゃんは鎮静剤を使って眠らせてからMRIを撮ります。
鎮静剤を使う際は数時間前から絶飲食をしなければなりません。
(鎮静剤を使うと呼吸が浅くなることがあり、
胃から逆流してきたものが喉に詰まってしまう危険がある為)
しかし今回は緊急のため絶飲食をしておらず鎮静剤が使えない、
なので拘束器具で動かないようにして撮ることになりました。

ストレッチャーの中で全身ぐるぐる巻きにされて大声で泣くかのたは見ていられないほどかわいそうでした。


無事にMRIが終わり、
検査結果を聞くためパパと面談室に入りました。



「検査の結果ですが…
 脳腫瘍が見つかりました。」