ことりの木ノート vol.2

ことりの木ノート vol.2

日々のくらしのささやかなできごと 人との交流 大好きな手しごと 絵本 やりたいことへの一歩一歩…
色々な糸を紡いでいつか「ことりの木」というぬくもりのある布を織り上げていけたらと思います。
そんな夢への覚え書きノートです。

前回のブログで

エリックカールさんと親交があった

作家さんとして

レオ・レオニさんに触れました


エリック・カールといえば『はらぺこあおむし』

レオ・レオニといえば『スイミー』!!

それぞれ多少の異論はあるとしても(▰˘◡˘▰)



『スイミー 

     ちいさな かしこい さかなの はなし

    レオ・レオニ

  谷川俊太郎 訳



『スイミー』も

『はらぺこあおむし』同様

何度も

色々な機会に

子どもたちと楽しんだ絵本です


幼稚園の子ども達にはもちろん

小学校の国語の教科書にも載っていたので

娘達の時も

学童クラブに勤めている時も

音読に付き合いました


学芸会で演じたりもしていましたね


レオ・レオニさんの絵は

(専門的なことは分かりませんが)

単なる水彩画ではなく

色々な工夫がされています


水の中のゆらめきやにじんだ雰囲気

小さな魚目線の生き物たち

スイミー以外は

赤いスタンプで表現されている小さな魚など


まさに唯一無二だと思います



スイミーの物語はご存知でしょうか


小さな魚の兄弟たちはみんな赤いのに

スイミーだけは真っ黒


ある日兄弟たちは大きな魚に

みんな食べられてしまいます


ひとりぼっちになったスイミー

ところがまた赤い魚たちの群れに出会います


1匹ずつでは無力な赤い魚の兄弟たちが

スイミーを中心にして力を合わせて

大きな魚を追い出す

…というお話です



さて

そんな『スイミー』について

SNSでこんな投稿を見かけました

すみません…

どなたの投稿かもわからず

うろ覚えなのですが


“そのとき、いわかげに、スイミーは みつけた。スイミーのと、そっくりの ちいさなさかなのきょうだいたち” という文章の
“スイミーの” の “の”は何を指しているのでしょうか?


これは

スイミーがひとりぼっちになって

また赤い魚の群れに出会う場面


その投稿の返信コメントでは

〈スイミーの(食べられてしまった赤い魚の)兄弟のことでしょう〉

という意見や

〈スイミー自身でしょう〉

という意見などがありました


私は

“スイミー自身とそっくり”という意味

と思ったけれど…


でもわざわざ“の”を入れているということは

やっぱり“スイミーの兄弟”という意味?

とモヤモヤ



そこで

スイミーの英語版(原書)が

我が家にあることを思い出し

元の英語はどうなのか見てみました


ペーパーバックで

1989年版のものです


ワクワクします(▰˘◡˘▰)


原文は…

a school of little fish, just like his own.


his own!


彼(スイミー)自身とそっくり

ということですよね

英語の成績よくなかったので

心配ですが…そうですよね?笑


谷川さんがわざわざ

“の”を入れたのは

なぜかな?

スイミーとそっくりの、でも通じるのに。


スイミーの姿かたちとそっくりっていうことを強調したかったのかな


それでしみじみ

翻訳って本当に面白いなぁと

思ったのです


多分谷川俊太郎さんは

意味を持ってこの 

“の” を入れたのだと思うのです


読んだ時

特に音読した時

この“の”があるのとないのとでは

なんだか違うように思うのです


もうひとつ

a school of little fishの“school”は

「メダカの学校」的なものなのかなぁと

調べてみたら、、、


schoolにはもともと

“魚の群れ”という意味があるそうですよ!

あー面白い!


『スイミー』の文章は

情景描写がとても面白く

体言止めも多く

言葉のリズムも良くて

「ぼくが めに なろう。」

のスイミーの言葉も

強く印象に残り


とにかく声に出して読みたくなる!

と私は思います

本当に魅力的です


そしてレオ・レオニさんの絵と

谷川俊太郎さんの文章が


溶け合っている

…というより

ジグソーパズルがぱちっとはまるような

心地よさを感じます



たまたま見かけたSNSの投稿から


『スイミー』を通して


谷川俊太郎さんの翻訳は

この “の” のような工夫が

細やかに散りばめられているのだろうと


だから惹かれるのだろうと


改めて思い至りました


『スイミー』

今読んでも素敵すぎです。.:*♡


ちなみにこの『スイミー』は

1981年 第18刷


私が幼稚園に勤めていた時に

読み聞かせに使っていた絵本です

題字は英語ですね!


カバーもなくボロボロだけれど

大切に持っています