名前を呼んでも・・・振り向いてもくれない・・・。
当時2歳5ヶ月のあおぞらくんは、誰かに名前を呼ばれても、「おいで」と声をかけられても振り向くことのなかったお子さんでした。
ことりんの利用をはじめてから、「あおぞらくんおいで」と声をかけられたら、呼んだ人の元へ行くという練習を繰り返し行いました。
プロンプトにて、あおぞらくんの手首を軽くつかんで、来て欲しい所まで歩いてもらいました。
近距離から何度も何度も練習を重ね、徐々にその距離をのばしていきました。
同時にプロンプトを少しずつ軽くしていき、あおぞらくんが一人でできる状態に近づけていきました。
練習の過程では、座っている状態を立たせようとプロンプトする場面で癇癪消去になるなど、スムーズにいかないこともありました。
それでも繰り返し練習したことで、わずかな期間で「あおぞらくんおいで」と呼ぶと、プロンプトなく自ら来てくれることがありました。
しかもその時、あおぞらくんは笑顔だったそうです。
この時のあおぞらくんの行動に親御さんは感銘を受けられたことを、1年9ヶ月が経過した今でもはっきりと覚えておられます。
日々の練習の中においては、「あおぞらくんおいで」に対し、すぐに行動に移せないことがあったり、プロンプトをすることに抵抗する姿があったりもします。
そんな場面でも親御さんはきちんとやり直しを行ったり、強化や消去をしっかり行ったり、頑張られています。
名前を呼んでも・・・振り向いてもくれない・・・。
でも・・・ついに、あおぞらくんが来てくれた!
この瞬間に親御さんが抱いた感動。
それが、「こんなこと息子にできるかな・・」と思うようなことでも「やってみよう」というキモチへの転換の原動力となっているそうです。
お子さん達が、何かをできるようになった姿を目にすると、私たちスタッフも嬉しいですし、次へのパワーをもらえます。
コツコツ・・コツコツ・・確実に階段を上っているあおぞらくんと親御さんです。
就園に向けて、一段そしてもう一段、一緒に頑張って上っていきましょう。
※記事の内容は、親御さんにご確認いただきご了承を得て掲載しております。
スタッフN