今日3月23日に米子市議会3月定例会が閉会しました。

 

 

令和5年度の当初予算に対して、

モヤモヤと納得できない思いがありましたので、

本会議で予算に反対する意見を述べました。

 

 

本会議での様子は、

米子市議会の録画配信でご覧ください。

 

 

討論は以下の内容です。

 

議案28号令和5年度米子市一般会計予算と議案33号令和5年度介護保険事業特別会計予算の否決を求めて討論いたします。

米子駅南北自由通路等整備事業を含めた「歩いて楽しいまちづくり」関連事業に約15億7000万円もの費用が投じられようとしています。コロナ禍に続く物価高騰で市民が生活苦に喘ぐ中、多額の税金を投じる事業を推し進めるには市民への丁寧な説明と合意形成が必要と考えますが、今議会の答弁の中で具体的な策を聞くことはできませんでした。それどころか生活路線運行対策事業費では1億6564万1千円という大きな額がバス事業者への赤字補填に使われていることに対して、「市民がバスを使わないからだ」との答弁もありました。なぜ使わないのか?なぜ使えないのか?という理由に寄り添うこともせず、責任を市民に押し付けるような態度を許すことはできません。

次々と国の交付金を獲得される努力には敬意を払うところですが、国の方を見るばかりに本来のまちづくりの主体である市民が置き去りにされているように思います。

一方で、公民館を中心として地域コミュニティを再生しようという試みもありますが、こちらも今議会の中で具体的で有効な取り組みは明らかにされませんでした。本来、米子駅南北自由通路のあり方や米子駅北広場ウォーカブル推進事業、まちなかウォーカブル事業などのまちづくりの計画については、その事業が本当に要るのか?ということから市民が議論に加わる必要があり、そのことが住民の自治意識を高め、地域に目を向けることにつながると考えますが、その議論は庁内または行政と事業者間での議論に留まっています。そういった米子市の態度は、何のためのウォーカブルか?一部の民間事業者や中心部の市民だけが得をするのではないか?というような“ネガティブな世論”を誘発することに繋がっています。現にそういった声は届いていますし、新聞の投稿でも「そろそろ米子市からお隣へ移籍しようかなと思う予算案」との批判もありました。

幅広い市民との合意形成なしに進められるまちづくり事業は魅力にかけるハード整備に終わり、結果無駄遣いになる可能性が高いと考えます。国のお金も県のお金も私たちの払った税金です。一円も無駄にすることは許されません。

 

また総額1億4136万円かけるフレイル対策事業がございます。高齢者が元気にイキイキと暮らせることについて異論はありませんし、フレイルチェックに訪問というアウトリーチを組み合わせた事業は孤立孤独対策にもつながるので評価いたします。

ですが、委員会答弁で明らかになったように、この事業の財政効果については学術的な根拠がなく希望的観測に過ぎません。高齢者という特定の市民に利益がある事業である以上、それが市民全体にとっても利益があるという政策的根拠がなければ、世代間の分断をも招きかねません。その上18歳以上64歳未満の市民には公民館での運動教室などへのボランティア参加を求めるなど、事業者には税金で手当されるにも関わらず、市民には無償労働を求める姿勢はまちづくりの主従が逆転していると言わざるを得ません。

 こういった市民軽視の執行部の姿勢を認めるわけにはいきませんので、令和5年度一般会計予算と令和5年度介護保険事業特別予算に反対し、議員皆さんの否決を求めて討論を終わります。

 

 

討論するにあたり3月13日に日本海新聞に載った投稿も後押しになりました。

これからも、

米子市の税金の使い方が、

市民が納得するものになっているかどうか?

チェックしていきます!