「折り合い」をつける
私は自分でイベントを企画して料理を提供するわけですが、映像作品の中の料理となると話が変わります。
料理はストーリーを彩るための飾りです。
作風にもよりますが、「絵として欲しい」だけの場合もあります。
美味しさは重要ではないです。
その場合はストーリーに合った食材が使われているか、コンセプトに沿った料理であるか、彩りなどに重きをおきますが、味はぶっちゃけどうでも良いのです。
しかし私はできれば美味しく食べてもらいたい。
ということで、予算の範囲内で美味しく作る方法を模索しつつカロリーも視野に入れて料理を作ります。
どの程度本気出す?
例えば料理人は「爪は白い部分が消えるくらい切る」が鉄則です(私がいたところでは)
爪の間に雑菌が入っているため、爪が長い人は厨房に入れないこともあります。
役者さんにどこまで求めるか?という話でもあるのですが、これはどの業界でもある問題ですね。
正直言うと監督次第です。
着付け…あるじゃないですか。
これも作品次第ですが、ただ形が綺麗なだけの着物姿なら、ズレないようにタオルを入れてがっちがちに補正します。
絡みのシーンがある場合は、入れません。
というより入れられない。
脱がしている途中にタオルがボロボロ出てきたら萎えますよね。
しかし帯の上に胸がどんと乗っていると、どうも美しくならないのです。
これもある意味「折り合い」ですが、見せ方によって内容を変える必要があるのが難しいところですね。
反省の繰り返し
完成した作品を見ると、「こんな風に出来たかもしれない」「あの料理の方が良かったのか?」「お皿はこっちの方が良かったかも」と反省点ばかり見えてきます。
撮影自体は本気で望んでいるのですが、もしかしたらを考えるとキリがないのです。
後悔ばかりのものもあります。
仕事なので、その時その時で本気で取り組んでいるのですが…ままならないものですね。
反省と修正を繰り返して、次の作品はもっと良いものにするぞ!
という気合を大切にしています。