皆さんは「SM」と聞いたら何を想像しますか?
解釈は人によりけりですが、「虐めたい、虐められたい」を実行する人達をイメージすることが多いと思います。
合ってます。
ただ、私の解釈では虐めの度合いが圧倒的に違います。
今回はそのへんを詳しく説明したいと思います。
SMは誤解されがち
世間での認識は、「暴力と支配の世界」です。
S役が一方的にM役を服従させるとか。
AVの影響なんだろうなぁと思うとやるせないですが、あれはそもそもお互いに信頼があってこそ成り立つものなので、なんか面白そうという理由で真似をするのはとても危険です。
AVの表面しか見ていない方が陥りやすいのですが、SはMの気持ちを分からないといけません。
仮に暴力を振るったとして、どこまでMは受け入れられるかを考えないといけません。
これが能力の把握です。
SはMに対して理解を示さないといけないので、例えば力加減、攻めていい場所、道具の使用、痛みの許容範囲など、完全に把握する必要があります。
できないことを無理にさせてこそSMと思われがちですが、信頼関係が崩れるのでMが嫌がることはしてはいけません。
絶対にです。
Sはサービスの「S」
一般に「SM」と呼ばれる方々はいくつかの種類に分けることができます。
- 奉仕型のS
- 服従型のS
- 要求型のM
- 服従型のM
こんな感じ。
ちなみにSMでも相性がありまして、相手を屈服させたい性格の服従型Sと自分の思うように攻めて欲しい要求型Mの場合はかなり悪いです。
お互いのスタンスが違うので、当然といえば当然です。
逆に相性が良いのは奉仕型のSと要求型のM、服従型のSと服従型のMです。
求めるものが一致しているというのが前提ですので、これが正しい組み合わせになります。
私の知っているSの方は、服従型のMから奉仕型のSに転換しました。
いわく、「自分が気持ち良くなるのはもういいから、今度は相手に気持ち良くなって欲しいと思った」からだそうな。
Sは暴力的と思われますが、どんな方でも相手への共感と理解がなければいけません。
加えてMもSが何をするのかを把握•需要しなければなりません。
M自身は、「何をされても良い」のではなく「自分はどこまでできるのか」をあらかじめSに伝える必要があります。
無理矢理は犯罪
「夫婦間で相手から望まない性行為を強いられた場合、これを強姦罪や強制わいせつ罪などに問えますか?」
問えます。
夫婦間であっても強姦罪・強制わいせつ罪が成立します。
かつては夫婦間に強姦罪を認めないのが通説とされていましたが、現行刑法の条文上が『姦淫』に解釈が見直されました。
『姦淫』とは不正・不道徳な性交を意味するため、夫婦間に『姦淫』はあり得ないからです。また、夫婦は相手に性交渉を要求する権利があることがその理由とされていました(強姦罪を否定する立場も、暴行罪、脅迫罪等の成立は認めます)。
しかし、夫婦間に性交渉を要求する権利があるとしても暴行・脅迫を伴うような時はもはや適法な権利行使とは言えません。
仮に「嫁を調教して愛玩奴隷にしたい」というSの希望があったとします。
この場合服従型のSなので相手が服従型のMである必要があるのですが、AV脳な方は「従わせてこそなんぼ」「調教なら無理矢理でもOKでしょ」「自分の嫁だから好きにしてもいいはず」と勘違いをします。
それを受け入れられるMなら良いです。
問題は、ノーマルな相手にいきなりSが調教を開始してしまった場合です。
最悪な展開しか浮かびません。
Mが証拠をとってSを訴えた場合、暴行罪、強制性交罪、強姦罪、強制わいせつ罪のどれかに問われる可能性があります。
嫁だから何をしてもいいなんてことはあり得ません。