今 雛鳥のお世話をしている。
(この日記を書き始めた時。今は中雛~若鳥ぐらい)

名前はチルチル。

チルちゃん。


シューちゃんが居なくなった後 たまたまホームセンターのペットコーナーで見た雛鳥。

雛鳥 って言ってもうちに迎えた時 生後1ヶ月ぐらいの雛か中雛か…ってぐらいで

羽がやっと生え揃って尻尾が短くて まだくちばしに黒い筋が残るぐらいの子。

お店の人に聞いたら 差し餌は1日4回、そろそろ3回にしようかな…ってところです、って教えてくれた。


シューちゃんが亡くなった時はもう生き物なんて飼えないと思ったし しばらく飼う気もなかった。

でも そこに居たのは シューちゃんにそっくりな子で ケース越しに指を出したらぴよぴよ言いながら着いてくる。

「あぁ…この子 連れて帰りたい」って思った。

でも こんなにすぐなんてシューちゃんに悪いな…って気持ちもあった。


一緒に居た姉キャンに言ったら「私はいいけど ママ(シューちゃんが亡くなったこと思い出すから)嫌じゃない?」って聞かれた。

妹キャンにもTELして聞いたら ちょっと渋った感じだったけど「いいよ」って言ってくれた。

空の鳥籠が仕舞えないでいたから。


連れて帰って来たその子は すごく人が好きな子で 前に金魚の薬浴に使っていた大きめのプラケースに入れたら 寝てる時とご飯の時は以外は人を見ると羽根をパタパタさせてぴぃぴぃ鳴きながらケースの中を行ったり来たり。

ひたすら人に向かって出してよアピールをする。

出してあげると指に頭をすりすりして指の上から動かない デレデレちゃん。







シューちゃんはツン多めだったから調子が狂う。

かと思えば ご飯を食べる時は ちょっと食べてはまだおぼつかない羽根でふらふらと飛んで着地に失敗してポテッと落ちる。

ご飯は落ち着いて食べて 甘える合間に飛んでくれたらいいのに。。。

飛べるようになったチルちゃんは プラケースの中でもうろうろぴぃぴぃしながら身体を浮かせてた。


さし餌はお湯でふやかした粟玉にパウダーフード(栄養バランス剤)を混ぜてとろみを付けてスプーンで口に入れてあげるんだけど

それが赤ちゃんにミルクを飲ます感覚とすごく似ていて 離乳食ってよりミルクな感じで 育児をしてる気分。

実際 育児なんだけど(笑)



鳥籠を洗いながらシューちゃんのことを思い出す。

シューちゃんは籠の中は完全に自分のテリトリーで 大好きな姉キャンでさえ手を入れると怒られてた。

たまに籠を分解して洗うんだけど その時はもぅ心配で心配で…分解された籠の網にしがみついてた。

中に掛けてある先に鈴の付いたおもちゃも 興奮するとよくくちばしで突っついて鳴らしてたから 同じとこばっかり汚れてる。

側面に付けてた鏡は 餌の殻(多分 普通のインコは食べないけどシューちゃんは殻まで食べてた)を食べる時に塗り付けるように水と混ぜるのによく使ってた。

シューちゃんの思い出がいっぱい。


ホントだったら寂しくて悲しくて泣きながらしてただろう鳥籠の掃除も 次にチルちゃんが使うと思ったら穏やかに出来た。

シューちゃんの大事な鳥籠、チルちゃんが貰うよ、って。



幼いチルちゃんのよちよちした仕草は愛くるしくて思わず笑っちゃう。

シューちゃんが居なくなって元気がなかった娘たちも笑う。

最初 渋ってた妹キャンが「チルちゃん飼って良かった」ってしみじみと言った。


でも 時々 チルちゃん通り越して意識が窓の外のシューちゃんに話し掛けてることがある。

最初はシューちゃんに似てると思ったチルちゃんも よくよく見れば 同じ種類の同じ色ってだけで 顔立ちも仕草も鳴き声も羽根の模様も シューちゃんとは違う。

幼いからか 性格もあるのか 行動パターンも違うから 籠から出してる時は要注意。

シューちゃんはあぁだったのに
シューちゃんはこぅだったのに
って いつの間にか無意識に比べてる自分に気付いて

連れて帰ってくる時はシューちゃんに悪いな…なんて思ったのに だんだんシューちゃんの代わりにしようとしてたチルちゃんに申し訳ないなー…なんて思った。

それでもそんなことはチルちゃんには関係なくて 私のことをちゃんとママだと思ってるらしく ひたすら後追いをして甘えてくれる。


シューちゃんの時も思ったんだけど インコって家の中で誰が自分を選んで連れて帰って来たのかちゃんと解ってるのかも知れない。






やっとチルちゃんのペースに慣れてきた頃。

甘えん坊なチルちゃんに困ったことが起こった。

そろそろさし餌を止めて 自分で食べなきゃいけない時期なのに チルちゃんは食べさせて欲しい。

しかも 食べやすくふやかした餌が欲しい。

ふやかした餌をあんまり長くあげるとそのう(餌を貯めておくところ)にカビが生えたりして炎症を起こすらしいから 早く乾いたシードを食べるようになって欲しいのに

乾いたシードをあげると 皮付きのは皮を剥いて 皮剥きのは噛み砕いて遊ぶだけ。

体重も さし餌をあげてから次のさし餌まで減る一方だから 1日1回の最後のさし餌がなかなかやめられなかった。

乾いたシードを自分で食べられるように 乾いた粟玉にパウダーフードを掛けてほんの数滴お湯を落として湿らせたのをお皿ごと手に乗せて誤魔化しながら何日か練習したら やっと自分で食べるようになった。


チルちゃんは水浴びが大好き。

平たいお皿にお水を入れておくと 脇の下まで濡らそうと 一生懸命羽根を広げて伏せをする。







チルちゃんは首周りを撫でられるのが好き。

指を出すと目を瞑ってすりすりして「きゅぅー…ン…」って鳴く。

すごく優しい性格で 噛み付かないし滅多に怒らないけど 鏡に向かって威嚇する。

この頃は 飛ぶのも上手になったし 人のかまってる物にも興味を持ち始めた。







遊んでいても 私が部屋から出て行こうとすると 慌てて飛んでくる。

いつもひとりでごにょごにょ話してる。

ろう膜の感じからも多分 男の子。

娘ッちに「手乗り彼氏」とか「でれでれ王子」とか呼ばれてる。


あんまりのデレっぷりに「可愛いけどうっとおしいんだよねー… (′・ω・`)」なんて言われちゃってる。

そんな時 やっぱりシューちゃんが懐かしい。


シューちゃんが元気だったら良かったのに…。

でも シューちゃんが元気だったらチルちゃんはうちには来なかったんだよねー…。


そんなことを私たちに思わせながら チルちゃんはすっかりうちの子になりました (^^


10年生きてね。








これを書くのに1ヶ月近く掛かって その間にもチルちゃんは日々成長してってるので 過去形と進行形が混ざった文になっちゃいました。