2023観劇納め | ことりのブログ

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新米OSKファンであり、研30の宝塚ファンです。
OSK日本歌劇団の桐生麻耶さんが全てのエネルギー源!

高槻で今年のOSK観劇納めしてきました

寒かったなー!
今回は、関西に住むお友達4人と一緒に
うち2人は初OSK
たけふを一緒に旅した友達とは
真岡→武生→高槻を一緒に辿って
高山右近さま、初めて知りました…
琴海沙羅さんの演技と歌が
とにかく素晴らしかった

この時代、送り出した人が
帰ってくる保証はなく
信用を得るために人質を差し出すこともある
 
そして、信用に値する人物には
その覚悟がある

わたしが人質になります
兄上のお役に立てるのなら
そう自ら申し出る妹

そこで加えて
自らの赤子を人質に、と
妹と息子
これ以上の人質はありますまい
そう言えるのには
どれ程の覚悟が必要なのか

いい訳がない
お腹を痛めて生んだ我が子です
愛しいあなたとの、愛の結晶です

それでもなお、人質として差し出す

なんとしても
聞き入れて頂かなくてはなりません

夫への信頼
先方に対する信頼
民や家臣を守り抜く覚悟

千にひとつ、万にひとつと願いながら
願い叶わず崩れたその一瞬

自分のことよりも
息子と妹と、ふたりを人質として
置いてこなければならなかった
夫の無念に思いを致し

申し訳ありません
あなたの方がお辛かったでしょうに
あなたのお気持ちも考えず

そう言える女人がいるものかと

時代が違うと言ってしまえば、それまで
しかし
でも、と考えずには、やはりいられない


ない、ない、どこにもない

追い詰められた右近の懊悩
そして覚る

そうだ、どこにもなかったのだ
この道以外には

死装束を身につけて秀吉と対峙する
その覚悟と潔さ

愛する妻との一瞬の抱擁

そのあとの
右近の後ろ姿に向けた
妻の、喪心からの、叫び

その叫びを背中で受けながら
出立する右近と
先導する秀吉

この場面を
正面から見られたのはよかった

素晴らしかったです


登堂さんの高山右近は
清廉潔白な美丈夫
登堂さんは、白い役が似合うと思う
正統派な、端正なひと
声に独特の色と色気があると思う
彼女の声に、とても魅力を感じる

紫咲さんは右近の妹
常に明るく無邪気に振る舞い
家臣も侍女も家族として包む
でも、家の大事には自らを差し出し
自分の立場を理解した振る舞いを

京我くん
右近と相対して感じた気持ちが表情でわかる
右近と妻の関係を背後に感じながら
信長の元へ先導するときの表情
秀吉が、羽柴のときと豊臣になってからの違い
宣教師と対面したあとの烈火の怒り
国を思う気持ち
キリシタン大名に信仰か忠誠かを迫る冷徹
一転、明るく正直で真っ直ぐな弥彦

依吹くん
いきなり高いところにいるからビックリしたよ!
村重の豪胆で鷹揚、色好みな雰囲気
信長に無謀を企て、後も先もない空気
右近の願いを聞く余地のないこと
宣教師の役、誰かわからなかったよ
すごく大きな身体、はっきりした横顔に
本当に異人さんなのかと思った
秀吉との対面を果たして
背中を向けたときの不敵な顔は不気味で

空良くん
初めて秀吉と対面したときの恐怖
前田利家としては
秀吉の過ちを指摘し、進言できる関係性を

夏目くん
年若い家臣としての居ずまい
黒田官兵衛としては
脚を引き摺りながら舞を披露し
忠義を貫く人物を

みんな、演じ分けが素晴らしかった

ほか下級生は全員侍女の役
それぞれにキャラクターがわかる役づくりで
セリフもあり、大活躍

見応えある舞台、2回ではもったいない
高槻市民向けに公演したらいいと思う

友人たちも感動、大満足のお芝居でした