アルテミス(下) | 手当たり次第の本棚

アルテミス(下)

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ジャズが依頼された破壊工作は、実は企業買収の前段なのですが、それに絡んでなんと……殺人事件まで発生してしまう。
しかも、マフィアの殺し屋に命を狙われるジャズ!

下巻になると上巻以上にドタバタになります。
上巻ではジャズの敵っぽかったボブやディルのプロフィールもわかるし、彼らがなりゆきでジャズに協力する事に。
そしてなんと、ジャズの恋愛要素も出て来て、ますます面白くなります。

敵だった人物も巻き込んで一時的な味方にしつつ、トラブルにつぐトラブルというのはまさに「スター・ウォーズ」的な面白さです。
あるいは、少年ジャンプ的と言ってもいいかなw

それにしても、ウィアーという人は、シミュレーションが巧みだな、と思います。
そうでなければ、ここまでリアルな月面都市は描けないと思うんです。ジャズが請け負う破壊活動についても同じです。
『火星の人』でもそうでしたが、科学的な裏付けもきちんとしているようで(私は科学者じゃないからそこはそう思うだけなのですが)、実に物語にはリアリティがあるのです。

まあ、リアリティがありすぎて、アルテミスで一番安い食べもの、ガンクがいかにも味気なさそうなのが残念でもあり、ちょっと笑えたりもするのですが。