ゾンビは大群であらわれる。映画でも、小説でも、音楽でも。 | 手当たり次第の本棚

ゾンビは大群であらわれる。映画でも、小説でも、音楽でも。



ゾンビものといえば、まあ、普通は映画。
なんだけれども、小説もけっこう、いろいろある。
専門のアンソロジーなども、組まれたりしている。
残念ながら、あまりメジャーなものがないんだけれどね。
(その証拠に、幾つか日本で翻訳刊行されたものもあるけど、年月がたってしまったせいかAmazon.comででてこない。残念)。

しかしだ。
その小説の、たぶん、半分近くが、ゾンビを「群れ」として扱っているのだ。
うん、確かに、腐れ崩れた死体がわらわらと群がってくるというのは、凄いインパクト。
そして、その原型的なイメージは、たいていの解説で、ロメロの映画『Night of the Living Dead』にある、とされていた。

そうそう、ゾンビがわらわら……わらわら!
日本でかつて一世を風靡した、ゾンビシューティングゲームも、ここに原イメージがあるだろう事は疑いをいれない。

だが、もうひとつ、同じ時代に有名なゾンビテーマのエンタテイメント作品がある。
それが、マイクル・ジャクソンの「スリラー」。
プロモーション・ヴィデオ全盛期に登場したこの曲、歌詞も凄くドラマチックなホラーなのだが、映像がね。
ゾンビ、ゾンビ、ゾンビの群が、ダンスダンスダンス~。
マイクル・ジャクソンの代表的なヒットソングである事はもちろんだが、その、凄い映像に魅入られた少年少女は、世界中にたくさんいたはずだ。

そして、実際、その映像へのオマージュととれるようなゾンビ小説にもお目にかかった事がある。
まあ、ストレートにそうでなくとも、ゾンビが大群であらわれる小説ならば、「スリラー」を聞きながら読みたいかもしれない。
少なくとも、あの曲は、ゾンビ(大群)が面白い、という世界をたくさんの人に開いてくれたのだ。

惜しくも、50歳にして世を去る事になったマイクル・ジャクソンの冥福を祈る。


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