石川 賢、ヴァルハラへ逝く | 手当たり次第の本棚

石川 賢、ヴァルハラへ逝く

石川賢、急逝する……!
享年58歳。
ゴルフの帰途、全く突然の死だったのだそうだ。
 ・訃報はこちら
 ・詳細は高千穂遙氏の日記参照

石川賢といえば、私にとっては、ゲッターロボである。
悪魔的な人間の本性を描くという点では、ゲッターも、確かに永井豪作品なのだけれど、
サヴァイヴァル……生き抜く事と、それよりでかい事のために命を賭ける男の姿というのは、むしろ石川賢独自のテイストであろうと思う。
(同じマッチョなキャラクターを描いても、永井豪の場合は、人外に由来する「力」であるのに比べ、石川賢の場合は、あくまでも、「人間」あるいは人間の中の野生、生き抜こうとする点に特化した力を描き出していると思う)。

石川賢作品にあっては、生きること=闘うこと=死ぬこと が、全ての根幹にある「原理」となっている。
生きることは死ぬことであり、
死ぬことは生きることであり、
その相克が「闘い」として表現されるのだ。

ならば、この突然の死を超えて、石川賢は彼のゲッターロボとともに、遠い、別の宇宙で新たな「闘い」を繰り広げているのかもしれない。
ならば、冥福よりは、勇者に武運を。
そして残された者は、大いなる鬨の声をあげよう。


永井 豪, 石川 賢
ゲッターロボ・ゲッターロボG―Getter Robot juvenile