『XENON』 連載再開される! | 手当たり次第の本棚

『XENON』 連載再開される!

先月、徳間書店から『リュウ』という雑誌が復刊された。
そう、創刊というより復刊なのだ。

むかーし、私がまだ「ガキ」だった頃の話だ。
たしか最初はアニメージュの増刊という形で出たのではなかったかと思うが、リュウという漫画雑誌があったんだよ。
主にSFぽい漫画を主体にしていて、そりゃ面白かったのだ。
もちろん、その趣味を持つ読者には、だが。
参加している漫画家には少女漫画から来た人もけっこういて、おかげで少女漫画、読むようになった(笑)。
そう考えると私にとっては、恩人のような雑誌でもあるわけだが……。

長らくの空白期間を経て、先月、徳間書店から再び『リュウ』が月間漫画誌として出るようになったのだ。
かつての雰囲気をもちっと今の時代にあうようにして……という感じなのだろうけど、人気作家を原作に迎えたものも目に付く。

京極夏彦とか。
梶尾真治とか。
宮部みゆきとか。
(ただし、宮部みゆきのは、『ドリームバスター』の漫画化)。

今月発売された号からは、伝説的な(らしい)、道原かつみ版『銀河英雄伝説』も再開、と表紙に堂々書いてある。

しかしな、私にとってはもうひとつ感動的なニュースが……(笑)。
それが、神崎将臣の『XENON』連載再開だ。

もっとも、『XENON』がもともと連載されていたのはリュウではないのだけどな(笑)。
(講談社コミックスだったから、マガジン連載だったのかな。たぶん)。
  ↑SOW師から、連載当時はサンデーというご指摘をいただきました(感謝!)。最初のコミックスがサンデーコミックスであった事も確認。
これがね、往年の仮面ライダーファンのハートをがっちりとつかむような、そういう物語なんだよな~。

すなわち、世界征服を企む(たぶん)、悪の秘密結社(たぶん)により、望まずしてサイボーグとなってしまった高校生が、その「悪」に立ち向かうSFアクション漫画なのだ。

『鋼』と同じワールドだと言った方がわかる人は多いのかもな。
(おそらく物語中の時間軸でいえば、XENONの方が鋼より少し前になるのではなかろうか)。

しかし、残念なことに、『XENON』は、完結していなかったのだよ。

まあ確かに、物語はいささか、暗い。
希望も見えない。
なんつっても、絶望的な状況にありながら「闘う」というところがミソなわけだから。
巨大な悪に、悲運を乗り越えて闘う。
蟷螂の斧と知っていても立ち向かう。
そこがツボなのだ。

……いいんだよクサくても(笑)。

たとえば『仮面ライダー Spirits!』が好きな人は、きっと気に入るのではないかと思う。
ちなみに、リュウ創刊(復刊じゃねーのかよ!(笑) 記念として、廉価版コミックスがコンビニで発売されているらしい。
本誌中の広告によればね。


神崎 将臣
重機甲兵ゼノン 1 (1)