『やじきた学園道中記(28)』 赤目編まだ終わらず | 手当たり次第の本棚

『やじきた学園道中記(28)』 赤目編まだ終わらず

さて、最新巻なのだ。
相変わらず、伊賀の赤目で物語が展開しているのだが、いまだ、高校の敷地内にあるという「お宝?」の正体はわかっていない。
しかし、この「お宝?」に関する動き、風祭玉彦が先頭立ってやっているのかと思えば、日光の姫御前やハーディが登場、雨宮と草薙が登場、葵上総介(だっけ?)が登場。
いやーどんどん風祭玉彦って影が薄くなるのな。
(そして、彼が登場した騎士編を読んでみて、最初からそういうキャラだったのだと納得)。

今回は、そもそもの事件の発端に、玉彦の父親が関わっている事が判明したのだが、
「関東番長連合」総長である、雪也が拉致された報復に、玉彦の従姉を人質にしたばかりか、その父親まで監禁するというあたり、
手配した貴子さん含め、普段いかにお坊ちゃんお嬢ちゃんしていようとも、
「不良学生に関わった報いとお思い下さい」
この潔さがたまらん。

あくまでも、彼らは、礼儀正しい。
しかもそれが慇懃無礼までにはなっていない。
ときに時代劇的なところもある、やじきた学園道中記だが、不思議と、登場する高校生たちは、ほとんどが、奇妙なくらいすがすがしく礼儀正しいのが良い。

しかし、最新巻を見ると、なぜか、昔よりキャラクターの顔立ちが、可愛らしくなっているような気がする(笑)。
やじきたしかり、影の薄い玉彦しかり。
もちろん、長年描き続けられているものであれば、絵柄は変化するものだろうけどな。


市東 亮子
やじきた学園道中記 28 (28)
2006年2月15日新刊(発売中)