SP上位だけで当たることがあるのは「たまたま」である。
どんなに平均値を出して尺度合わせをしたところで、レースにはペースや枠順や展開が内在する。
だからゾーンクラスタでは「時計」「位置取りの優位」「スタートからのダッシュ」「上り」の4つの指数を作成して、
諸要因に内在する欠点を指数として分解してみることで、馬券に役立てるという方針を取っている。
繰り返すが尺度合わせをしてしまうと、馬の「個性・適性」が見えなくなる。
初心者のために説明しておくが、馬によってはハイペースでこその馬、スローペースでこその馬、ペース関係なく気分よく先頭を走ったほうがいい馬、短距離戦なのにちょうどスローでこそ上がりの脚で爆発する馬、右左周りどちらかだけ優秀、重馬場で足抜きのいいダートだけ、ぱさぱさのダートでこその馬、泥んこの芝でしか鬼脚を炸裂できない馬、などなど、尺度合わせをしてしまうと個性が見えなくなるだけなのだ。
例えば、SPが70と80の馬がいるとして、POSがそれぞれ80と70だとして、どちらかが有利か。
これにはこたえられない。
実際のレース次第でSP70の馬が80の馬に逆転することもあるし、ほとんどの場合そうなる。
SP70の馬の指数がスローペースや重馬場等でのものだったら、あるいは、SP80の馬の指数がハイペースのもので、勝つ右回りで坂のあるコースでの指数だったら?
そもそも、一律で能力を見ることは不可能なのだ。
にもかかわらず、人気はおおむね前走着順とスピード指数上位に偏りがちだ。
人気は人気を呼び、さらに人気を呼んで、実力以上に評価され、馬券を買う意味すらなくなる。
指数は常に裏切る、そう思ったほうが健全である。
にもかかわらず、指数を使うのは、「一定の方針」の元、ぶれずに予想できるからだ。
海戦において、戦艦が各砲門それぞれここに任せてバラバラに撃たせるよりも、
すべての砲門を中央で距離を統括して、「一定の空域に」集中してばら撒いて撃ったほうが相手の戦艦に命中する確率は高くなる。
ゾーンクラスタはそれを実地で行っているだけである。
ただし、馬券というのは不可思議なのもで、1着の世界と2着の世界と3着の世界は、同じ空間にもかかわらず、
指数としての結果からみると、テンでバラバラな世界だったり、同一の傾向を持つ世界でったあったりする。
これはレースが終わってみなければわからないが、結果をあらかじめ強引に決め打ちしておけば、いずれどこかで当たるのだ。
ただし、当たった時に、配当が大きくならないと、長期スパンではプラスにならない。
少頭数のレースや人気どおりの決着になりそうなレースでは点数を買って当たったところで、それは精神的な安心でしかなく、
負けに等しいのである。もちろん延命は必要だが、延命は延命でしかない。
などなどつらつら書いてしまったが、本日の指数作成はこれからなので、このあたりで筆を止める。
そもそも筆ではないか。