赤色の空気のはかなさよ
そして、三日月くんは言うた。
普段感じる多くの厭な思いって、厭に感じたことをした人は別に厭なことをしてやろ思ってしてるわけ違うことが殆どやと思う。
ちょっとした考えなしに、ふとした行動であったり言動であったり、
そういった意思を持たぬものものが思いがけず悪臭を放ってひとのこころにしわを寄せるのですよ。
もちろん、あきらかに想像力足りひんことが原因やったり、
あまりに周り見えてなくて胸から体を出してしまうような感覚のそれが原因であったり、
カンペキに善意とは言われへんものも多いのですから
厭な思いして、厭やなぁと一日がしんどなってしまうような思いにさせられてしまうことについて
相手に怒ったり無視したり蔑んだり、
感情ぶつけることはあかんことではないし、しゃあないしゃあないと、ちょっとうつむきながらつぶやく按配。
そうして三日月くんはつまさきで絨毯の毛並みをコソコソする。
二人の間にこのどうにかせんと行き場を失った赤色の空気たちのはかなさよ。
゚・*:.。..。.:*・゚てんか゚・*:.。..。.:*・゚