言の葉花壇

言の葉花壇

和歌の美しさを現代に紡いでいく旅。 マナ女とカナ女がにぎやかに語りながら、何度聞いても心に響く日本語の世界へご案内します。 ぜひ、お気に入りの一首を見つけてください。

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#けふはさ月に成りに鳬……★☆ みたや守 けふはさ月に 成りに鳬 急げやさ苗 老もこそすれ: 曾禰好忠 : 歌意:神域である田を守る番人よ、 今日はもう五月になってしまった。田植えを急ぎなさい。早苗が育ちすぎて老いてしまう。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ #後拾遺和歌集 第三巻より■□■
みんなぁ、元気ぃ~?
読み方やでぇ~
みたやもり けふはさつきに なりにけり いそけやさなへ おいもこそすれ
みなさん、お元気?
早いものでもう五月も半ば。 
農家のみなさんの忙しい田植えは、まだまだ続いているわね。
ところでこの歌の中に、今ではあまり見ない字、「鳬(けり)」という字が出てくるわね。
本来はカモやアヒルみたいな水辺の鳥を指す漢字なの。
水面を蹴って飛び立つ姿から「けり」と読ませることもあって、 和歌では語尾の「けり」に当てて、 ちょっと雅な雰囲気を出すために使われるのよ。
 へぇ〜、難しい字ぃやなぁ。
でもウチは、そんな難しい漢字より、秋になったら食べられるお米の方が気になるわ。
美味しい新米のために、田植えは大事なんやでぇ。
お米が育つのは、それはそれは苦労が多いんや。
種籾の時から芽が出るかな、早苗は育つかなそれとも育ち過ぎたかな、田んぼの水は足りてるかな、台風や長雨で稲は倒れてへんかな、穂の中に実はいっぱい入ってるかなぁって・・・
心配ばっかりや。
丁寧に育てて、やっと秋にウチの大好きなお米が食べられるんやでぇ。
 ほんま、農家さんには感謝やわ。
本当にまったく、マナちゃんの言う通りだわね。
みたや守(御田屋守)=は 御田屋(みたや)と言う神領の田んぼを管理 する人のいる小屋のことで、その小屋にいて番をする人のことよ。
昔はみんなで田植え稲刈りを一気にするから家に帰らず田んぼのそばの小屋で寝泊まりし、お米の出来具合を気にしていたのね。
お米は種籾の時から刈り入れが終わるまで、日照時間や田んぼの水の量や温度で秋の収穫が違ってくるのよ。
そうやろ!農家のみんなぁ、ありがとう!
だからなぁ、こんな大事なお米やからお代わり自由やけど残さず食べなあかんでぇ!
フフフ、やっぱりマナちゃんね。ちゃんと食べること考えてるのね。
 

 

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#山辺の御井御井を見がてり……★☆ 山辺の 御井を見がてり 神風の 伊勢娘子ども あひ見つるかも: 長田王 : 歌意:山の辺の御井を通りすがりに見たついでに神風の国・伊勢の美しい乙女たちと思いがけず出会った。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ #万葉集 第一巻より■□■
みんなぁ、元気ぃ~?
読み方やでぇ~
やまのへの みゐをみがてり かむかぜの いせをとめども あひみつるかも
みなさん、お元気?
この歌は和銅五年(712年)壬子の夏四月、長田王斎宮へ向かう途中、山辺の御井に立ち寄った際に詠まれたものなの。  
見がてり=は単に「ついでに見る」という意味だけでなく、「通りすがりに目を留める」「偶然目にする」と言う意味も含んでいるから、長田王は旅の途中、ふと目にしたこの神聖な水場の光景に心を惹かれたようね。
それに、御井「井」は今の井戸のような生活用水だけでなく、神様に捧げるための清らかな水場を指すこともあったのよ。
風の吹き抜ける初夏の水辺で、伊勢の乙女たちがにぎやかに水を汲む様子が浮かんでくるわね。
なぁなぁ、カナ女さん、あそこにいっぱい女子たちがにぎやかにしてるわ。
ウチ、ちょっと、行って聞いてくるわ。
みなさん、何をそんなに楽しそうにしてるんですか?
まぁ、マナ女さん。
私たちは伊勢の大御神さまにお供えする清らかなお水を汲んでいるのです。
それに、今日は都から斎宮さまにお会いになる立派なお使いの方もお越しになって、 旅のお疲れを癒していただこうとお水を差し上げるのですよ。
まぁ、あなた方のように美しい乙女子が汲んだお水はさぞかしおいしいでしょうね。
ええ、それはもう伊勢の大御神さまはもちろん、斎宮さまもこのお水をとてもお喜びになります。
私たちは毎日こうしてお水を汲むんです。
マナ女さんも、よろしければご一緒にどうぞ。
もちろんや!
カナ女さぁ~ん!ウチも美しい乙女子やから手伝うでぇ~!!!
先に帰ってやぁ~!
まぁ、マナちゃんったら。  
 はいはい、お先に帰りますよ。

 

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#かきつばた衣に摺り付け……★☆ かきつばた 衣に摺り付け 大夫の 着襲ひ猟する 月は来にけり:  大伴家持 : 歌意:かきつばたを衣に摺り染めて、立派な男たちが着飾って狩りをする季節がやってきた。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ #万葉集 十七巻より■□■

 

みんなぁ、元気ぃ~?

読み方やでぇ~

 

かきつばた きぬにすりつけ ますらをの きそひかりする つきはきにけり

 

みなさん、お元気?

おしゃれの歌やなぁ

そうね。

この時代の貴族たちは四季折々の自然を愛し、その美しさを衣装に取り入れることで風雅な暮らしを楽しんでいたのよ。

かきつばたの鮮やかな青紫の色を衣に染めることで、季節の趣を演出しているのね。

しかも、この狩りというのも『薬狩(くすがり)』という行事で、狩りと言うより薬草を採ったり、鹿の袋角を取ったりする薬草狩のことよ。

ふ~ん、昔の人はおしゃれして狩りに行ってたんや。

そうね、この歌が詠まれた時代は、もっと時代が後の武士の狩りとは違って、貴族の狩りなのね。

武士の戦(いくさをするための練習での狩りではなく、着飾って野山で薬になる野草や動物を狩ったりして、和歌を詠んで1日優雅に過ごしていたのね。

今で言う映えピクニックやなぁ~

5月のお天気のいい日にはこんな映えピクニックええやろなぁ~

ウチも行きたくなったわぁ!

ピクニック、いいわね、またみんなで行きましょう!

ウチは目いっぱいおしゃれして映えるお弁当持って行くでぇ!

みんなも、お天気のいい日には出かけてやぁ~!

 

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#い行き逢ひの坂のふもとに……★☆ い行き逢ひの 坂のふもとに 咲きををる 桜の花を 見せむ子もがも: 高橋虫麻呂 : 歌意:あちらの道こちらの道と行き違う国境の坂の麓に咲き乱れている桜の花を見せてあげられる娘がいたらいいな。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ #万葉集第九巻 より■□■
 みんなぁ、元気ぃ~?
今日はウチは街頭でインタビューするでぇ。
ちょっとインタビューいいですか?あなたのお名前は?
高橋虫麻呂です。
虫麻呂さん、えらいにぎやかですが、ここで何をしているんですか?
あー、ここで送別のお花見です。  
送別?どなたの?  
藤原宇合(ふじわらのうまかい)卿です
西海道節度使に任命されて、これから新しい任地へ向かわれるので、見送りに来たんですよ。 
そしたら桜が満開でね。
あまりにきれいだから、皆で宇合さまの門出を祝いながら、名残の宴を開いているのです。 
この桜の歌は私が詠みました。。  
歌の詠み方教えてもらっていいですか?  
読み方ですか? いいですよ。  
いゆきあひの さかのふもとに さきををる さくらのはなを みせむこもがも
「い行き逢ひの坂(いゆきあひのさか)」っていうのはどんな意味ですか?  
「行き逢ひの坂」というのは、国の境の坂のことです。  
昔は神々が行き交った場所とも言われ、人々も行き来するようになったんですよ。
そしたら、「咲きををる」は?  
「咲き撓る(さきおおる)」で、花の重みで枝がしなるほど咲き茂る、という意味です。
ほんまですね。桜、満開ですねぇ。  
門出の歌を詠むには、これ以上の景色はないでしょう。  
どうです、この景色。
宴もたけなわのところ、ありがとうございました。  
みんなぁ~、今日は私マナ女が、大阪府と奈良県の国境・龍田道より、  
藤原宇合卿の門出の宴の生中継インタビューをお送りしました。

 

 

 

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#いまさくらさきぬと見えて……★☆ いまさくら さきぬと見えて うすぐもり 春にかすめる よのけしきかな: 式子内親王 : 歌意: 今、桜が咲いたと見えて桜の花の色で薄曇り。春の霞がすべてに広がっているような世の中の景色だ。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ #新古今和歌集 第一巻より■□■
みんなぁ、元気ぃ~?
読み方やでぇ~
いまさくら さきぬとみえて うすくもり はるにかすめる よのけしきかな
皆さん、お元気?
春、真っ盛りですね。
ほんまや!咲いたなぁ、咲いたやんかぁ~!
さくら、サクラ、桜~🌸🌸🌸
ウチは今日も、明日も毎日、お花見行くでぇ~!
あら、マナちゃん、毎日お花見行くなんて元気ね💕
そうやで。早く見に行かんと散ってしまうやんか。
だから、毎日でも見に行ったるんや!
みんなの所も咲いたやろ!
さぁ、カナ女さん、一緒にお花見行こう!
あら、マナちゃん、いいわね。
じゃあ、一緒に行きましょう🎵

 


 

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