それは仕覆という世界、②、③、④、⑤
「その教室に通いたいです!」
前のめり気味の私がどう映っていたか分かりませんが
おふたりとも「それはいいですねぇ。」とほほえんでいらっしゃる。
「でもね」とひとこと。
「もうお教室は定員がいっぱいなのよ。問い合わせがあってもお断りしているくらい。次に空きができた時に入れるのだけど…」
そ、そんなに!?60名の定員がいっぱいな上に待ち状態とは。。。
なんかさらに燃えてきた、笑
きっと良きタイミングで通えるだろう。
心にはもうすでに次のステージの切符を
手にしたかのような根拠なき確信が鎮座。
なにかが私にこの美しい瞬間を見せてくれた。
そのことに変わりはなく
それからというもの来る日も来る日も
脳裏に焼きついたあの瞬間をなぞり
心を震わせていました。
シフク=仕覆 とは?
お茶席で茶入と茶杓と一緒に拝見にだされる袋の名称。
茶入れを始め、薄茶器や茶碗などの道具類を入れる袋。
宗や元から伝わり足利義満らの時代より名物と言われる茶器に使われた。
そして2月初旬のある日。
再び桃青を訪れたのが偶然にもマキ仕覆教室の開催日でした。
ご主人に挨拶しもう一度仕覆への想いを伝えると
仕覆教室の見学を進めてくださいました。
そこで思いがけない奇跡が
おひとりの方が3月で終了されるとのこと。
「ひとり分空いたから、ちょうど良かったわね」とマキさんがにっこり。
つ、ついに!!!
毎日仕覆に思いを馳せすぎて
数週間が1年くらい恋い焦がれていたような気分でしたので
もう何と申してよいやら。
ひとまず4月から通うことが決まり
あの根拠なき確信が
改めてどしーんと肚の真ん中に居座ることとなりました。
突然のギフトに
案の定、その夜は熱発・めまい等々身体中がお祭り騒ぎでしたが
タイミングはすべて偶然ではなく必然。
新しい世界を広げてみなさい、と背中を押されたようです。
桃青のおふたりからは
「やる気と根気がある方なら大丈夫。1個作ってみるまで続けて頑張りましょうね。」
と温かいお言葉をいただき、更に励みになりました。
家庭科の裁縫の宿題は全部母に任せ切りだったし
いまだにボタン付けが精一杯。
そんな私の針仕事が
仕覆という世界で始まることとなったのです。
いよいよ4月から通うことになりましたが
それまでは初めての仕覆の為の作品選びと裂選び
あとは気持ちの準備だけ。
こんな本を取り寄せてワクワクしていました♪