邦画記録を持つ、
「踊る大走査線」シリーズから派生した
「交渉人 真下正義」
「踊る~3」への繋ぎか、遊び心の映画かと思ったら、
これが、緊迫感とユーモアを交えた、
一級品のエンターテイメントでした。
「踊る~」のファンにはリンクを含め楽しめるし、
知らない人も問題なく薦められる作品。
地下鉄、総合司令室、コンサートホールと、
おカネをかけた映画です。
邦画には珍しい、地下鉄を扱ったパニック映画。
JR福知山線の電車脱線事故直後だけに恐怖心があおられた。
顔が見えない犯人、携帯電話、
新型車両“クモ”を使うなど、
事件はハイテクでありながら、
現場はアナログ感漂う。
真下(ユースケ・サンタマリア)、捜査員、地下鉄職員など、
与えられた職務に全力を注ぐ姿に引き込まれていく。
キャストが地味かなと思っていたが、
寺島進、國村隼、金田龍之介などなど、
脇を固める役者が達者揃いで良い。
特に國村さんが演じるTTR総合指令室 片岡は、
職人気質の上司って感じ。
肝心の交渉術はどうかなぁと思うし、
突っ込みどころはあるが、
かなり高水準の作品。
「踊る~2」同様にエンドロールまでしっかり楽しませてくれた。
その後の「容疑者 室井慎次」予告にも仕掛けが。