奈良へ、2日目は吉野山、3日目は西の京・平城京へ。

 

・吉野① 天武天皇の歌碑
今回奈良に来た目的の1つは吉野山に来ること。
吉野駅前に天武天皇の歌碑があります。

 


「よきひとの よしとよく見て よしと言ひし
 吉野よく見よ よき人よく見つ」
2年前の二十五絃箏ソロリサイタルの際、
歌を伴う作品で、万葉集を題材としたもの、ということで
新曲を北爪道夫先生に委嘱初演しました。
その時にも使われた和歌です。

 

・吉野② 義経隠れ塔


吉野山奥千本の入り口、金峯神社の側にある「義経隠れ塔」
義経が兄である源頼朝から逃れ隠れていたところ、
追っ手から逃れるために屋根を蹴破って外に出た、という隠れ塔です。

 

・吉野③ 奥千本までの山道
吉野山の桜。
下千本、中千本、上千本、奥千本とありますが
奥千本までの道はなかなか厳しい山道でした。

 



・吉野④ 奥千本の西行庵
西行は奥千本のこの辺りに庵をむすんでいたそうです。
桜の和歌をたくさん残している西行。
能楽(謡曲)に「西行桜」地唄箏曲にも「西行桜」という曲があります。





・吉野⑤ 奥千本の桜
「吉野山 かすみの奥は知らねども
 見ゆる限りは さくらなりけり」

 


 

宮城道雄先生の箏小曲集(手ほどき集にあたるもの)で
「吉野山」という曲があります。
その曲で吉野山の存在を知った、
小学2年生の遠い昔を思い出しました。

 


時期的には吉野の桜は終わっていましたが、

奥千本でようやく吉野の桜に出会えました。

 

・吉野⑧ 柿の葉寿司
吉野といえば柿の葉寿司と吉野葛。
「吉野葛」という谷崎潤一郎作品もあります。

 


吉水神社側の醍予さんの店内でいただいたのは
吉野葛で作ったごま豆腐と葛餅、そして柿の葉寿司。
金峯山寺までの道にはお店がたくさんあり、それを散策するのもまた楽し。
草木染Craftそよごさんでは、吉野の桜から染めた

鮮やかで優しい色のストールに出会って購入しました。

 

・吉野⑨ 一目千本 吉水神社

 


 

吉水神社は鎌倉時代に源義経が弁慶、静と隠れていた場所であり、
南北朝時代に後醍醐天皇が南朝の御所にした所でもあり、
安土桃山時代に豊臣秀吉が吉野の花見の本陣にして
「一目千本」と言わしめた場所でもあり、
見どころだらけです。

 


 

多くの歴史の舞台となった吉水神社書院にはたくさんの重要文化財があり、

撮影も可能でした。

 




 

・吉野⑩ 金峯山寺
修験道の根本道場、金峯山寺へ。
大学時代以来の吉野でした。
蔵王堂は東大寺大仏殿に次ぐ大きさの木造建築でかなりの迫力。



 

3日目は西の京・平城京へ。

 

・西の京① 薬師寺
奈良はやはり仏像が素晴らしい。
国宝がこんなに間近に見られるなんて。
薬師如来像、日光月光菩薩像、見どころ満載です。



 

 

 

・西の京② 唐招提寺
唐招提寺の仏像も素晴らしく感動。

 


 

井上靖「天平の甍」でも鑑真和上のお話は有名ですが
金堂の仏像だけでなく、鑑真和上御廟も静謐さをたたえて美しく。

 


「若葉して おん目のしずく ぬぐはばや」芭蕉の句
鑑真和上の艱難辛苦、失明などを乗り越えて唐招提寺を開いたことを
全て現わしているような芭蕉の句が心に深く沁み入りました。


・平城京跡朱雀門ひろば
平城京跡に復元された朱雀門。


今も復元建設が続いている平城京跡朱雀門ひろばはとても広い。
平城京跡資料館の展示もとても興味深かったです。