中学校にて箏&尺八体験教室 | 箏KASENのブログ

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箏を習ってみたい、もっと上手になりたいという人に向けて色々と書いていきます。

2024年11月8日(金)

 

佐賀県の中学校にて、箏と尺八の体験教室のお手伝いをさせて頂きました。

まず、用意された楽器の数に驚きました。

 

箏40面、塩ビ管尺八81本!これだけ準備するのは本当に大変だった事でしょう。

 

出来るだけ多くの生徒たちに楽器に触れてもらいたいという学校の先生の想いを汲み、主催者の方が各方面に呼びかけ、かき集められたものなのです。

 

これだけの数の楽器を運び、袋から出し、柱を立てて準備したボランティアの方たち、そして学校の先生方も、本当にお疲れさまでした!

 

演奏曲目は、

 

*ルパン三世のテーマ'79

*紅蓮華

*炎(水野利彦)

 

言うならば『和楽器らしくない曲』です。『和楽器らしい曲』はお正月や和食レストランで時々聞くことができますが、こうした曲は和楽器の世界を知らなければまず聞くことはありません。和楽器でこんな曲も弾けるんだ!というのが伝わったでしょうか。

 

炎(水野利彦)ってどんな曲?という方、高校生(かな?)による演奏の動画がありましたのでよかったらご覧ください↓

 
体験では、生徒にさくらさくらを弾いてもらい、交代で合奏もしました。数分だけの練習で合奏は厳しかったかもしれませんが、流石、中学生ともなると飲み込みが早く、ちゃんと弾けてる人もいました。
 
ただ、やっぱり尺八は数分の練習では難しかったようですね。音を出すだけでも大変な楽器です。「さーくーらー」の部分だけ、頑張って音を出してもらいました。

炎の演奏では、生徒たちに楽器の周りに集まってもらい、演奏する様子をかぶりつきで見てもらいました。

 

譜面台のすぐ横に生徒たちの顔!顔!顔!

 

緊張するから、できるだけそっちを見ないようにしてたんですが、やっぱり力が入ってたようで途中で爪が飛んで、最悪な事にそこは17絃(私)だけでリズムを刻む所だったので、数小節完全に無音になりました(汗)

 

やべ!っと慌てて指をなめて爪をはめ直すとこも、ばっちり見られましたよ(笑)

 

そしたら、箏の方でも爪が飛んでたのだとか!

 

生徒の方からしたらハプニングがあった方が見てて楽しかったかもですね(笑)

 

 

失敗と反省

失敗の情報ってとても貴重だと思うんです。なので、これから人前で弾こうという方の為に、今回の失敗点について書いておきますね。

 

リハではマイクテストも含めて上手くいってたのですが、本番の後半になって、箏の向きを変えよう、という事になり、急遽配置替えをしました。

これが良くなかった!

 

時間が迫ってて慌てて並べたため配置が悪く、全体的に直線状に並び、17絃でお箏の音を遮ってしまいました。

 

音の壁というのは厄介で、以前グランドピアノと共演したことがあるのですが、リハーサルの時には閉じていた本体のフタが、本番の時には開いており、その前に座っていた私の後頭部にピアノの音がぶつかり、自分の箏の音が聞こえにくくなる、という事態に陥りました。

これと同じで、中央の17絃が前に出過ぎて、17絃の音が壁になってしまい、1箏と2箏が互いに音が聞こえにくくなってしまっていました。

 

そして、最悪な事にスピーカーからの音と生音のズレが発生したのです。

 

しかも、その時の曲目は炎。ちゃんと正常に音が聞こえてたとしても、合わせにくいポイントがある曲で。

 

1箏の方、めちゃくちゃ弾きにくかった事でしょう(涙)。

 

案の定、所々演奏はズレ、しかも途中17絃が消えて無音になり、散々な状況でした。でもまあ、各ポイントと最後の音は合ったし、崩壊はしなかったので、そんな曲だったのかもって思って欲しい!

 

反省点としては、

 

・本番はリハーサルと同じにする

・変更するなら、弾く前に確認作業を入れる

 

という事に尽きるでしょう。

 

実を言うと、弾き始めた時、ちらっと「これ、まずいかも」って思ったんですよね。直感だったんでしょうが、あの時演奏を止めて、生徒に事情を説明しながら、最初からやり直せば良かったです。

 

かぶりつきで聞くならマイクもいりませんでした。

 

演奏を止め、マイクを切り、17絃を奥に下げて、全体的にぎゅっと寄って改めて弾きなおす。

 

これが最適解だったかな。この失敗を糧に、次回ガンバロー!