忍術猿飛佐助/男はつらいよ 寅次郎夕焼け小焼け | シネマ係長の秘密基地

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1976年7月24日公開

忍術猿飛佐助

戦国末期を舞台に中年の猿飛佐助を活躍させた時代物喜劇。

あらすじ晴れ

戦国時代の末期。甲賀流忍術の名人・戸沢白雲斎のもとで永年の忍術修業を終え、免許皆伝を与えられた猿飛佐助はすでに36歳になっていた。その後は、真田幸村の諜報員の一人として、名も犬飼左門と変えて徳川方のいろは城の御納戸役になりすまし、昼はまったくの腰抜け侍、夜になると忍術を縦横無尽に駆使して天井裏をはい回り情報収集活動をしていた。いろは城には楓という美人の奥女中がおり、佐助はすっかり惚れてしまった。ところが、この楓こそがいろは城の忍者の頭領・千田六右衛門のナンバー・ワンのくノ一だったのだ。折しも佐助は手に入れた密書を手土産に九度山の幸村の許へ戻った。ところが、この密書は、徳川方に組せんとする諸大名の盟約を誓った血判状であり、これが盗まれたと発覚すればすぐにでも合戦が始まるかも知れないと、幸村は密書を元の場所に戻すように佐肋に命じた。その頃、六右衛門と楓は姿を消した犬飼左門が猿飛佐助であることを知り、一計を策した。楓は城に戻って来た佐肋に、以前から好意を寄せていた、と言い寄ったのだ。人の良い佐肋は、自分の正体を明かしてしまうのだが、それでは九度山で結婚して下さい、という楓に天にも昇る気持。しかし、道中、佐肋はあまりの嬉しさに酒を呑みすぎたために、怒った白雲斎は佐助の巻物を忍術で取り上げてしまった。忍者の掟である、恋と酒に溺れてしまったからだ。九度山に着いた佐助は白雲斎の機嫌直しのために好きな酒を止め、それに楓の歓心を買うのに毎日努力の連続。そんな佐助に楓は申し訳ない気持ちを持ち始める。しかも、諜報活動をしてはその度に失敗し、霧隠才蔵にその正体を疑われ始めた。そしてついに、六右衛門が忍んで来て、一日も早く幸村を暗殺せよと命じた。そこで楓は佐肋と祝言することにした。祝言の席上、祝酒の中に眠り薬を混ぜ、その眠りに乗じて時限爆弾をしかけて真田勢を全滅させようというのだ。有頂点の佐助は、「楓こそくノ一」という才蔵の反対を押し切って、祝言することにした。いよいよ祝言の日。二人は三々九度の盃を交すが、佐助は禁酒しているので酒を口にせず、酔ったふりをしていたが、新郎新婦以外の者が眠りこけた頃、楓が抜け出すのを見て、才蔵の言った通りだったので怒りが込みあげて来た。その時、佐助の急を知った白雲斎は封印を切って術を佐肋に戻し、術の戻った佐助は楓と六右衛門を追った。そして、佐助は楓を得意の術でしばりつけると、六右衛門と対決、苦難の末に倒した。楓は忍者の掟どうりに殺してくれと佐助に頼み、佐助は命賭けで惚れた楓に涙をのんで刀を振り上げた。その時、真田屋敷の方で大音響。しかし、それは楓が爆弾とすり替えておいた美しい花火だった。夜空に咲く花火の下で、二人はいつまでもみつめ合っていた。


監督・脚本:山根成之

脚本:長内英光

製作:島津清

【キャスト】

財津一郎、松坂慶子、志村喬、待田京介、吉田日出子、原田大二郎、砂塚秀夫、北沢彪、林家喜久蔵、三遊亭若円遊、パンチョ加賀見、武智豊子、松鶴家千とせ、若林豪

男はつらいよ 

寅次郎夕焼け小焼け    

“男はつらいよ”シリーズ第17作目。フーテンの寅が捲き起こす人情喜劇で、今回は風変りな日本画壇の大御所の老人と芸者が相手役となる。

あらすじ晴れ

春、4月。東京は葛飾柴叉の帝釈天は、入学祝いの親子連れで賑わっている。“とらや”を営むおいちゃん夫婦は、寅の妹さくらの一人息子・満男の新入学祝いで、大忙し。そんな所へ、久し振りに寅が、旅から帰って来た。ところが、さくらが元気がないので寅が問いただしてみると、満男の入学式の時に、先生が満男が寅の甥であると言ったところ、父兄が大笑いしたというのだ。寅はそれを聞いて怒ったが、おいちゃんたちに、笑った父兄より、笑われる寅が悪い、と決めつけられて大喧嘩の末、家を飛び出した。その夜、寅は場末の酒場でウサンくさい老人と知り合い、意気投合して、とらやに連れて来た。ところが翌朝、この老人はぜいたく三昧で、食事にも色々注文をつけて、おばちゃんを困らせる。そこで寅は老人に注意すると、老人はすっかり旅館だと思っていた、お世話になったお礼に、と一枚の紙にサラサラと絵を描き、これを神田の大雅堂に持っていけば金になる、といって寅に渡した。半信半疑の寅だったが、店の主人に恐る恐るその絵を渡すと、驚いた主人は7万円もの大金を寅に払ったのだ。この老人こそ、日本画壇の第一人者・池ノ内青観だったのだ……。それから数日後、兵庫県・竜野。青観が生まれ故郷の竜野へ市の招待で来た時、偶然、寅と会った。市の役人は、青観と親しく話す寅をすっかり青観の弟子と勘違いして、二人を料亭で大歓迎。美人芸者のぼたんの心ゆく接待にすっかりご機嫌の寅。翌日、用事があると言って出かけた青観の代理で、寅は市の観光課長の案内で、昼は市内見物、夜はぼたんを連れてキャバレーやバーの豪遊に、観光課長も大弱り。その頃、青観は初恋の人を訪ねて帰らぬ遠い青春時代の感傷にひたっていた。やがて、寅はぼたんに別れを告げ、竜野を発った。夏が来て、とらやにぼたんが寅を訪ねて来た。ぼたんは、苦労して貯めた200万円をある男に貸したまま逃げられ、その男が東京にいるのをつきとめたので会いに来たのだった。おいちゃんたちは、いきりたつ寅を押さえて、社長をぼたんに付けて男に会いに行かせた。男は大きな中華料理屋を経営しているのだが、店は女房名儀で一銭もないと払おうとしない。巧みに法律の網をくぐりぬけているのだった。烈火の如く怒った寅だったが、おいちゃんたちに慰められ、ぼたんは「その気持だけでうれしい」と涙を流すのだった。そこで寅は、青観に事情を話して、絵を描いて貰って金にしようとしたのだが「金のために絵を描くことはできない」とはねつけられたため、大憤慨して青観の家を飛び出してしまった。一方、ぼたんは寅の温い思いやりを背に、竜野へ帰って行った。夏も盛りの頃。旅に出ていた寅はぼたんに会いに、ふたたび竜野を訪れた。ところが、ぼたんのところに青観の絵が届けられていたのだ。寅は青観を口汚くののしったことを詫びるために、東京の方角へ向かって手を合わし、感謝の言葉をくり返すのだった。


監督・脚本・原作:山田洋次

脚本:朝間義隆

製作:名島徹

【キャスト】

渥美清、倍賞千恵子、前田吟、三崎千恵子、下條正巳、佐藤蛾次郎、笠智衆、中村はやと、太宰久雄、太地喜和子、宇野重吉、岡田嘉子、大滝秀治、桜井センリ、寺尾聰