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必死剣鳥刺し
2010年7月10日公開
剣豪であるがゆえに、過酷な運命に翻弄されていく武士の心情が描かれていく。
あらすじ⚔️
江戸時代。東北の海坂藩で近習頭取を努める兼見三左エ門 には、決して消えることのない暗い過去があった。三年前、藩主である右京太夫 の愛妾、連子 を刺殺したのだ。当時、政治に興味を持つ連子が右京を通じて藩政に口出ししていることは周知の事実。冷酷で恣意的なその進言は悪政の元凶となっていたが、独善的な右京の存在もあり、逆らえる者はいなかった。連子の言葉ひとつで人命さえも奪われてゆく毎日。城下の空気は重苦しさを増していた。三左エ門が連子を刺殺したのはそんな時だった。最愛の妻、睦江 を病気で亡くした三左エ門にとって、それは死に場所を求めての行動だったが、下されたのは意外にも寛大な処分。一年の閉門後、再び藩主の傍に仕えることに。釈然としない想いを抱きつつも、亡き妻の姪である里尾 の献身によって、再び生きる力を取り戻してゆく。だが彼は、連子亡き後も変わらぬ窮状を目の当たりにして、日々、自問自答を続けていた。自分の行為の意味、そしてそれが藩の役に立ったのか…?そんなある日、三左エ門は中老の津田民部 から、右京暗殺計画の情報を入手したと聞かされる。民部こそ、連子刺殺事件で三左エ門の斬首刑を止まらせた人物。今またこの重大事を明かしたのは、“鳥刺し”という技を持つ天心独名流の剣豪、三左エ門に対して、計画を阻止することで藩への貢献の機会を与えるためだった。そして、討つべき相手は直心流の達人、帯屋隼人正 。右京太夫の従弟であり、臆することなく苦言を呈する唯一の存在だったが、今では決定的な対立が生じていた。“負の過去”と向き合う時が来たことを悟った三左エ門は、藩命に従うことを決意。自分の進む道を見極めた彼は、里尾の愛をも真正面から受け止める。やがて訪れる隼人正との決着の日。三左エ門を過酷な運命が待ち受けていた……。
原作:藤沢周平「必死剣鳥刺し」(文春文庫『隠し剣孤影抄』所収)
監督:平山秀幸
脚本:伊藤秀裕、江良至
主題歌:alan「風に向かう花」(avex trax)
脚本:伊藤秀裕、江良至
主題歌:alan「風に向かう花」(avex trax)
【キャスト】
豊川悦司、池脇千鶴、吉川晃司、戸田菜穂、村上淳、関めぐみ、岸部一徳、小日向文世