2010年12月4日(土)公開
「パーマネント野ばら」などの漫画家・西原理恵子の元夫で戦場カメラマンの鴨志田穣による自伝的小説を「風音」の東陽一監督が映画化。重度のアルコール依存症になった男と、彼を支え続ける家族との絆を描く。
あらすじ
「来週は素面で家族と会うのです」と言いながらウォッカを飲み、血を吐いて気絶した戦場カメラマンの塚原安行 。母・弘子 は慌てつつも、慣れた様子で救急車を呼び、救急隊員に掛かり付けの病院を伝えている。その場に駆け込んできた売れっ子漫画家の園田由紀 が、「大丈夫、まだ死なないよ」と安行の頬をさすった。二人は結婚し、宏 とかおる という子供にも恵まれたが、安行のアルコール依存症が原因で離婚、今は別々に暮らしている。安行は病院に運ばれ、そのまま3ヶ月の入院、それは10回目の吐血だった……。由紀は知り合いの医師を訪れ、アルコール依存症について尋ねると、医師は身を乗り出し「ほかの病気と決定的に違ういちばんの特徴は、世の中の誰も同情してくれないことです。場合によっては医師さえも」と答える。その言葉は由紀の胸に深く突き刺さった。退院後、抗酒剤を服用している安行は、穏やかな日々を過ごしていた。そんなある日、一人でふらっと入った寿司屋で出された奈良漬けを口にした安行は、数分後コンビニの酒棚に直行。気が付くと、酔っ払って転倒、頭から血を流し、そのまま意識がかすんでいった。後日、タクシーに乗り、ある場所に到着した安行と弘子。驚いている安行をその場に残し「ここは精神病院。あなたは入院するんです」と言って弘子は足早に中へと入っていく。嫌々ながら入院したアルコール病棟だったが、ここでの風変わりだが憎めない入院患者たちとの生活や、個性的な医者との会話は安行に不思議な安堵感を与えてくれた。だが、体力も心も回復に向っているかに見えた安行であったが、その体にはもうひとつの大きな病気を抱えていた……。
監督・脚本・編集:東陽一
原作:鴨志田穣「酔いがさめたら、うちに帰ろう。」(スターツ出版刊)
原作:鴨志田穣「酔いがさめたら、うちに帰ろう。」(スターツ出版刊)
企画・製作:山上徹二郎
製作:大和田廣樹、定井勇二、大島満
プロデューサー:渡辺栄二
撮影:釘宮慎治
主題歌:忌野清志郎「誇り高く生きよう」アルバム『夢助』より(ユニバーサル ミュージック)
【キャスト】
浅野忠信、永作博美
市川実日子、利重剛、藤岡洋介(子役)、森くれあ(子役)、高田聖子、柊瑠美、北見敏之、螢雪次朗、光石研、香山美子
浅野忠信、永作博美
市川実日子、利重剛、藤岡洋介(子役)、森くれあ(子役)、高田聖子、柊瑠美、北見敏之、螢雪次朗、光石研、香山美子