患者になって気づいたこと

今回のテーマはリハビリテーションです。

 

心筋梗塞

リハビリテーションのプログラム

心筋梗塞後のリハビリテーションは、想像以上に緻密で段階的なプロセスでした。

 

1. 集中治療室での初期段階
   - ベッドの頭部を上げての食事
   - 椅子に座る練習

 

2. 一般病棟でのプログラム
   - 短距離歩行
   - 長距離歩行
   - シャワー浴

 

各段階で、血圧や心電図のモニタリングが徹底され、安全性が確保されていました。

 

 

予想外の困難と気づき

週に2回ジムに通う程度の健康的な生活を送っていた私にとって、このリハビリテーションは容易なものだと思っていました。

 

しかし、実際に歩き始めると、自分の体が思うように動かないことに愕然としました。

心臓への負担の大きさを痛感し、日常生活での無理な活動を反省する機会となりました。

 

承認欲求の発見

リハビリテーション中、特に長距離歩行の際に、思わぬ感情に直面しました。

それは、すれ違う医療スタッフからの声かけや励ましが少ないことへの寂しさでした。

 

医療従事者として、私は常に患者さんにリハビリ中の声かけを心がけてきました。

しかし、患者として経験してみると、その重要性を身をもって感じることができました。

 

人間的触れ合いの重要性

リハビリテーションにおいて、セラピストによる身体的指導は不可欠です。

しかし、それと同等に、あるいはそれ以上に重要なのが、周囲のスタッフからの承認や励ましの言葉なのです。

 

「歩けるようになりましたね」
「病棟を3周しましたね」

 

こうした一言が、患者の心に大きな励みとなり、リハビリへのモチベーションを高める力を持っています。

 

患者さんへの承認

この経験を通じて、医療における技術的な側面と人間的な触れ合いのバランスの重要性を再認識しました。

 

私たち医療従事者は、患者さんの身体的回復だけでなく、精神的サポートにも十分な注意を払う必要があります。

 

病棟内を一生懸命歩いている患者さんを見かけたら、ぜひ温かい一言をかけてみてください。

きっとその言葉は言薬(ことぐすり)となって、患者さんの回復への大きな力となるはずです。

 

 

最後までお読みいただきありがとうございました。

 

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